Camera Obscura | カメラ・オブスクラ

2016年 アメリカ
監督: Aaron B. Koontz
出演: Christopher Denham, Nadja Bobyleva, Catherine Curtin, Noah Segan
->imdb
デッドゾーン+ファイナル・ディスティネーション

あらすじ


 ザックは戦場カメラマンだったが、凄惨な現場に直面し続けたためにPTSDを発症。カメラを手放し、カウンセリングを受けながらダラダラと虚ろな日々を過ごしていた。
 そんなある日、ザックは妻クレアから「貴方は、本当に写真が好きなはずよ」とオークションで落札したビンテージカメラをザックにプレゼントされる。

 再び写真を撮る事に気乗りしていなかったザックだが、ザックはカメラを手に散歩ついでに、数枚の街のスナップ写真を取り歩いていると夢中に。隣家に近所の公園、工事現場、廃墟……とにかく撮りまくる。早速フィルムを現像してみると、覚えの無い写真が何枚か紛れ込んでいる。撮った時には存在しなかった死体が写っているのだ。

 「なんだ、これは……。」
 幾つかある死体写真の一つである工事現場を再び訪れると、なんと目の前で作業員転落死、まさに写真の通りの光景が繰り広げられたのだ。
 もしかしたら将来起こる”死”をカメラが映し出したのでは?と考えたザックは、ある女の焼死体が映し出された家を見張る。すると案の定その家は火事に。現場に飛び込むと女性を救い出し、名も告げず立ち去るザック。しかし、家に戻りニュースを見ると、別の女性が火事で死亡した事を報道していた。さらに先ほど助けた女が別の写真で死体となっていた。映し出された死は回避できないのだ。一時的に別の犠牲者と入れ替えたとしても、必ずその死は訪れる。

 この事実におののくザック。それは当然のことだった。死体写真の中には、妻クレアの死体が写った写真があったのだ。クレアを救うため、次々と死を回避すべく画策するザックだったが、何度救っても、別の写真の死体となってしまうクレア。そしてザックはある結論に達する「死体が写った写真がなくなるまで、誰かを殺し身代わりを作り続ければ良いのだ」

嫁を救うためなら、死体の解体もなんのその

凶器を買うついでに、ゲイっぽいホムセン店員を殺る。

レビュー

 『デッドゾーン』(83)と『ファイナルディスティネーション』シリーズ(00)を混ぜ合わせたような魅力的な設定。こういったアイディア勝負のサスペンスホラーは勢いが重要だ。
 近所をダラダラと歩いて撮影した場所が次々と死の舞台となるというのは、いくらなんでもやり過な気がする。工事現場では転落死、プールで溺死、駐車場ではチンピラが銃を手にウロウロ、公園にいけば怪しげなロリコン男、家は火事になり、スポーツジムでは猟奇殺人。ある日突然、自分の生活範囲に死体がゴロゴロと転がり始めるのだがから、たまったものでは無い。死が身の回りを埋め尽くされていく恐怖。しかも、最終的には自ら死を作り出していくことになるのである。また問題となるカメラ、実は連続殺人鬼が持っていたという設定なのだが、これがちょっとしたツイストとなっているのも楽しい。

ロリコンなんて拷問にかけて殺せば、嫁も救えて世の中も浄化できる!やった!

 主人公を演じるクリストファー・デナムが非常に地味ながらも、目がイってる役者だ。彼がほぼ自棄っぱちになりながら殺人を犯し、写真と同じ殺害現場を再現していく様は凶器を感じる。ほぼゲスト的な立場だが最近のインディホラーには欠かせない役者ノア・セガンも出演しており、彼が登場するとやたらテンションが高い会話劇なるのも作品の狂気成分を増加させている。

ノア・セガン。インディホラーの絶叫王子とでもいおうか。

 ザックに銃を突きつけられるシーンでも「お前、ピザ屋の服着てなにしてんだよ!」「仕事に決まってんだろ!」「30過ぎの男がピザ屋で働いてんのかよ!」という具合だ。

 監督は『Starry Eyes』(14)でプロデューサを勤めていたアーロン・B・クーンツ。インディーズ映画製作会社を自前で設立し、本作が会社設立後の初めての長編作。微妙な短編を連発しているようだが、幸先・・・いいのかな。

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