リーカー・ザ・ライジング (aka. No Man’s Land The Rise of Reeker)


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セールスマンなんだから体臭くらい気を遣いなさいよ
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めずらしく国内版DVDのレビュー。
前作「Reeker」(リーカー・地獄のモーテル)は完成から一年以上放置され、DVDも暫くはドイツ版のみという不遇の映画であった。(ドイツ版買うの大変だったんだよ、発送ミスがあって)日本版DVDが出たのは制作から実に6年後の2011年。しかも続編の「Reeker the rising No man’s Land」と同時発売。で、Amazonのレビューではボッコボコと。
僕は好きなんだけどなぁ。。。そんな前作のやっつけレビューはこちらから。というわけで国内版も出たことだし、今回はその続編の短評を。※物凄い勢いでネタバレしていますので、あしからず。

 
↑のっけからの足モギリ、舌モギリにテンション上がります

本作は冒頭、1作目に登場した謎の悪臭を放つ死神の正体が明かされるのですが、その正体というのが、「オレ、死んだら死神になるって言われてるから、今、人の殺し方を練習してんだよ!えへへ☆」っと、ご機嫌で死刑になった連続猟奇殺人犯という、ちょっとヤッツケすぎやしないか?っというもので。さらに「悪臭」の原因もちょっと可笑しくて、まぁそれは観てのお楽しみ。

 
↑「オレも昔はワルだったんぜ?」という殺人鬼(副職でセールスマンやってます)が死神の正体

基本的には前作と同じで「ある事故」をきっかけに生と死の狭間に迷い込んでしまった一行が、悪臭死神に次々と血祭りに上げられていくというもの。

前作よりもゴア度がアップしているが、ちょっとコメディにふりすぎているが残念だ。

 
↑鼻がないから臭くてもわかんねぇよ!!っとポジティブに/毎度おなじみ死神さん

また、例のポスト死神殺人鬼を逮捕した警官とその息子も事件に巻き込まれるのだが、その設定もほとんど生かされていない。
さらに前作を観ていることを前提としているために、前作を観ていない場合、登場人物達が「生と死の狭間の世界にいる」ことが明確に描かれすぎて物語について行けなくなる。
逆に前作を観ていれば、どのタイミングで何が起きているのか?を察する楽しみが増えるというわけだ。

 
↑前作では最後しか出てこなかった見えない壁。壁を探りながら走り回る間抜けな画

それができると言うことは、前作と全く同じ事を繰り返していることに過ぎない。しかし、この映画については”観ないと分からない「独特の雰囲気」”をもっているため、これはこれで正解のようにも思える。

  
↑独特の悪夢的な雰囲気がなんともいえないのです。

本作を楽しむには前作「リーカー・地獄のモーテル」の鑑賞は必須だが、二作とも肝を抑えた手堅い演出なので、観て損はないはずだ。

Slaughter High (aka. April Fool’s Day , ブラッド・エイプリルフール )


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イジメリベンジの隠れ名作
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洒落にならないくらい酷いイジメに遭ったいじめられっ子が、クラスメートに復讐するという80年代ティーンスラッシャーのテンプレート映画。こういったイジメリベンジ物は、スラッシャー全盛期ではテラー・トレインやらプロムナイト等、最近ではThe FinalやTormented等といった具合に大量に生産されている。

この手の作品のイジメの内容といえば、死体とセックスさせられそうになったり、集団で虐めてたら転落死しちゃったとか、あまり現実的ではないイジメが多い。しかし本作は、そんな大量に存在するイジメ復讐ものの中でも、なんとなくリアルっぽいイジメが炸裂する。

童貞マーティ君は、美人のキャロルさんと一発やれるぜ!っと上機嫌で更衣室に誘われるまま
行き、素っ裸になったならば「残念!4月バカだよ!クソムシが!!」っとクラスのみんなに晒し者にされ、果ては、全裸で便器に頭突っ込まれちゃいます。
ハイスクールの調子に乗ったジョックス共が本当にやってそうな感じ。
あいつら、高校生の分際で車も女も乗り回しやがってよ。プロムだ何だと、ほんと死ねばいいよな!

というわけで、マーティ君のトラウマの軌跡を見てみよう!

 
↑やった!一発キメるぜ!っとゴキゲンのマーティ君。コンドーム膨らませるのは止めてください。

 
↑「ちわっす!マーティっす!」とゴキゲンで出てきたら、晒し者

 
↑慌てて逃げれば、ドアの取っ手に280V

 
↑わっしょい!わっしょい!

 
↑挙げ句の果てに一服もられて、事故発生。顔面崩壊。流石にこれはないか・・。

マーティ君は、このようにガッツリ虐められた挙げ句、顔面に酸をぶっかけられるというあまりに不幸な男。そんなわけで(酸もかけられたし)顔も精神も病んでしまった彼は、
5年後、廃校になった校舎に自分を虐めた連中を同窓会と偽って呼び寄せ、次々に惨殺していきます。


ちーっす!5年ぶり!マーティだよ!

ストーリーはいつも通りなんですけど、殺し方が凝ってるんですね。

  
↑謎の薬品ビールで腹が破裂するぜ!

  
↑人が死んでるのに、暢気にセックスするヤツはベッドごと高電圧をかけてやる!バインバイン乳が揺れますが、ブサイクちゃんなので残念。

  
↑風呂なんか入ってんじゃねぇ!溶かしてやんよ!!!

  
↑タールの沼に沈めるぜ!!

 
↑なんという既視感・・。

こんなシーンが畳み掛ける、非常にハイテンションな一品。クライマックス付近の音楽が13日の金曜日に似すぎているとか、変な書き割りが興ざめだとか、ラストガールがブサイクだとか色々あるんだけど、そのテンションに免じて全部許してやろう。

  
↑やたらとマヌケな書き割りから手が出たり、ちょっと微妙なダミーヘッドなど

しかし!!!

この映画のタイトルは「APRIL FOOL’S DAY」なのだ。うん。
同名タイトルの「エイプリル・フール/鮮血の記念日」のアレなオチが頭をよぎります。
(ちなみに「エイプリル・フール/鮮血の記念日」は、本作より後に制作)
なにか嫌な予感がする・・・・っと思ったら・・。
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Rubber


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殺人タイヤが大暴れ!!っという触れ込みだったような気がするが・・・・
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冒頭、警官とおぼしき男が、映画についての持論を炸裂させる。この映画のレビューには欠かせない件だ。

「あらゆる名作は、まったく存在意義がない!だから、本作はそれをリスペクトするのだ!」

突然の「俺様の映画には、これで文句のつけようがないだろ?えぇ?」っという保険宣言に唖然となる。この反則のオープニングで、本作が予想以上にくだらないものであることを確信するも、本編に入るとあまりのシュールさに完全に一本撮(取)られた感で開いた口が塞がらない。

荒野に捨てられたタイヤ。彼がヨチヨチ歩きというイメージで立ち上がるところから本編スタート。
 
↑タイヤ君と、そのイメージ


↑その場面を眺めるギャラリーの皆さん。ギャラリーの皆さんは飯も喰わずにタイヤ観察に夢中。

 
ギャラリーの見守る中、空き缶やペットボトルとの出会いとともに、成長していくタイヤ君。タイヤ君は人生最初の壁であるビール瓶と巡り会うが、突然目覚めたサイキックによって粉砕。大勝利を収める。

 
↑可愛いウサちゃんも粉砕だ!!!お友達になれたかもしれないのに!!!

そしてタイヤ君は、道中で見かけたお姉さんに一目惚れ。彼女を追っかけ回すのだが・・・。
 
↑「きゃー!タイヤさんのえっち!!」

タイヤがゴロゴロと転がっているだけのシーンが殆どを占め、まさにシュールという言葉がふさわしい場面の数々。冒頭の宣言の通り、まったく意味を成さないフラフラの千鳥足ストーリーは、強烈な脱力感におそわれること間違いない!

 
 
↑タイヤ君は、そのピュアさ故、片っ端から出会う生き物を粉砕していく

殺人タイヤという売り文句から、往年の迷作「アタック・オブ・ザ・????」(????はキラートマトやらジャイアントウーマンやらジャアントケーキ等、好きなものいれてね!)のような作品を連想するが、そんな映画ではない。騙されたと思って「ベイブ」とか「3匹荒野を行く」とか「皇帝ペンギン」なんかをを観るつもりでみてほしい。力尽きて倒れるように眠りにつくタイヤ君、気怠く朝のシャワーを浴びるタイヤ君、ご機嫌にカーレース番組を観るタイヤ君、そんな愛らしいタイヤ君をみるにつけ、その辺に捨てられたタイヤすら愛おしく感じるようになるだろう。タイヤの不法投棄は止めよう!!!

 
 

Slime City Massacre


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足踏みすること22年。
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ドロドロスライム人間が無軌道に人をぶっ殺すだけの映画、グレッグ・ランバーソン監督の「ジャンクシティ/屍肉の館」。その22年ぶりの続編だ。もちろん監督は同じくグレッグ・ランバーソン。

「ジャンクシティ/屍肉の館」を振り返ってみるとこんな話。

アパートに引っ越してきた学生が、謎の隣人に”カラフルな液体とヨーグルト的な何か”を振る舞われる。
危ぶみながら喰ってみると、意外と旨い。しかし、”それ”を喰うと・・・

・何故か体からスライム状の何かが染み出す(実際の所は、体が溶けているらしいが)
・殺人衝動を抑えられなくなる
・人を殺すと、なぜか体のスライム染み出しが治まる。
・治まってもてもまた”カラフルな液体とヨーグルト的な何か”を欲する衝動に駆られる

実は、その謎の食い物は、過去集団自殺したヘンテコ宗教団体の信者の
魂が詰まった物で、殺人を繰り返すたびに人格を信者の魂に乗っ取られていくのだ!

学生さんは、カラフルな食い物を食っては、人を殺しまくる。
果ては、恋人までを手にかけようとするが・・。

B級ホラーとしては、非常に魅力的なストーリー。
ローションを頭から被っるだけの意味のないドロドロ化のインパクトのみが先行するため、よく「ダメ映画」「カス」「Z級」などと言われている作品ですが、そんなに決して悪くはないんですよ。

↑特にクライマックスのパックリと割れた頭から逃げ出す脳味噌は最高だ!!

で、続編の話。

謎の緑色爆弾が炸裂、荒廃した近未来のニューヨーク。あてもなくふらつく4人の若者。

↑冒頭、トロマ社総帥、ロイド・カウフマンの小芝居が炸裂し、嫌な予感しかしない。

ふらり立ち寄った廃屋から発見した、”お酒っぽい液体とヨーグルト的な何か”を飲むと、体から色とりどりの分泌液が出るようになり、殺しやらセックスやらの衝動が抑えられなくなってしまう。
前後不覚になりながら、浮浪者コミュニティに忍び込み、ルンペンを殺してみたら、あら不思議。ドロドロが治まった!しかし、モチロン彼らが口にしたのは、前作同様、宗教団体謹製人格乗っ取り秘薬。あっという間に”お酒っぽい液体とヨーグルト的な何か”の中毒になってしまう。

一方、リッチなスーツ族が荒廃したニューヨークから浮浪者を一掃しようと傭兵を雇い、浮浪者皆殺しを企む。そんなわけで、浮浪者と傭兵とドロドロ人間の三つどもえの死闘の火ぶたが切って押落とされたのだ!!!

はあ・・・・。
あ、メインストーリーの裏に、宗教団体謹製人格乗っ取り秘薬の誕生秘話も描かれるのですが、あってもなくてもどっちでもいい話になってます。

つまり、うん・・・そうなんだ。ごめん。ドロドロ人間が浮浪者と傭兵の皆さんをグチャグチャの肉片にするだけの映画なんだ。前作とほとんど同じ?そうだよ!同じだよ!悪いのかよ!!!

22年経っても、やってることが全く変わっていないことに感動すら覚える。全然脱がないセックスシーン(前作よりは脱いでるけどね!)、頭からローションぶっかけただけのドロドロ表現。
前作の衝撃シーン、ドロドロ人間の頭がパックリ割れて脳みそがエッチラオッチラと這いずるシーンも健在。


↑今回は色とりどりスライムだよ!


↑ローションプレイだよ!!!

「おもしろいの?」って言われると「うーん、そうでも無いよ・・」っと答えるしか無いのですが、僕が凄く気に入ったのは”ドロドロになりすぎて”バスタブにまとめてある女。


↑この状態でFuck me!Fuck me!連呼してます。(後半は巨大マンコ人間として復活します)

スキモノの中では有名な氏賀Y太の漫画に登場するヒルのDNAを仕込まれた女に似てるんですねぇ。

↑氏賀Y太先生の名作です

何度も”やっていることは前作と同じ”と言っていますが、当時はアングルや血糊で誤魔化していたメイクがCGへと置き換えられ、アナログ独特の味は失われています。
少し残念ですが、豪快な人体破壊シーンはありますし、ジャンクシティが面白かった人(いるよね?僕以外にも!)は、それなりに楽しめる・・・っと思うんだけどなぁ・・・。

Blood Junkie


->imdb:Blood Junkie
毎度おなじみ、チープなホラー作らせたら世界一のトロマ社プレゼンツ
超低予算(7000ドル)の80年代リスペクトホラー!Yeahhhh! Wisconsin!!!!
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Synopsis

レイチェルが家でエアロビビデオを見ながら、ダイエットにいそしんでいると、親友のローラから「弟の子守代をゲットしたから、遊ぶべ!!!」というお誘いの電話が。ルンルン気分で2人はコンビニへ。

店員に色仕掛けをし身分証を見せずに酒を買うことに成功。「今日は親も居ないし、飲むべ!」っとウハウハと店を出ると、クレイグとテディの髭野郎2人組にナンパされ、キャンプ場にしけこむ事になる。


ローラの弟アンディも、アリを虫眼鏡で焦がして悦に浸っているような変わったガキだが、放っておく訳にもいかずキャンプに同行。彼らは怪談やらキャンプファイアでマシュマロ焼き、お楽しみのカーセックスなど画に描いたような青春を満喫。

しかし、翌朝になり散策をしているとレイチェルが行方不明に。続いてローラまで居なくなってしまう。クレイグとテディは、途方に暮れるが、キャンプ場近くに怪しげな廃工場を発見。そこにローラの痕跡を見つける。
そして背後からガスマスクの殺人鬼が二人に迫る!!!

・・・そういえば弟のアンディはどこに行った???

Review

若者4人(とクソガキ一名)が寂れたキャンプ場でチュッチュしていたら、ガスマスクを被った殺人鬼にぶっ殺されるっという単純で枯れたストーリー。
しかし、本作は時代設定を89年とし、徹底的に80年代の再現に努める。登場人物の原色がキツイ、ブカブカの服装、プラスチッキーな小物、強烈にチープなシンセとリズムマシーンのBGM、それらを
変色コマ落ち上等のグラインドハウス風フィルムにのせる。ド演歌を8トラックで聴いているような感覚の映画だ。

トロマというと、勢い任せで作ったクリーチャーが大暴れする映画ばかりが目に付くが、本作は割と落ち着いた感じ。(要はいつにも増してダラダラしているわけだが、それはそれで懐かしい感じがするのだ。)詳しくは調べてないが、どうやらトロマ社が買い付けただけで、制作自体はトロマとは関係ないっぽい。

本作、ランニングタイムは72分であるが、50分くらいは延々と80年代リスペクトだ。僕は非常に楽しめるが、80年代を知らない輩には、退屈なだけかもしれない。


↑エアロビビデオにレオタード


↑変なパーマにデカメガネ、マレットヘアに口ひげ


↑見てくださいよ、このデニムの色を!


↑こういうダルッダルなエピソードが延々と続きます。しかも乳は代役である。

残り20分くらいで、微妙なスラッシャームービーへと移行していくが、非常に脱力感に満ちた殺害シーンがまた良い。


↑ガスマスクってずるいよねえ、格好良く見えるもんね。でも何か怠い感じなんだよなぁ・・。


↑ホースでチューチュー血を吸う。/本作で一番コストがかかっていると思われる物品。

若者に混じって、画面をウロチョロするクソガキがとにかく怪しいなぁっと思っていたら、
案の定という展開も分かりやすくて気に入った。

無駄な事に金をかけず、そこそこ捻りの効いた脚本でそこそこに観られるという良くも悪くもトロマらしくない映画。


↑怪しいガキ、”アッチ側の子供”のステロタイプ的なショット

以下、ネタバレ

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