Possession (1980)米/独


監督 Andrzej Zulawski
出演 Isabelle Adjani,Sam Neil

Synopsis

長期単身赴任を終え、妻の元に戻ってきたマルク(サム・ニール)は、
妻アンナ(イザベル・アジャーニ)の態度が冷たくなっていることに不安を抱く。
やがて夜な夜な家から何処かへ出かけるようになったアンナは、
結婚生活や母親業から逃れたいこと、そしてハインリッヒという愛人の存在を夫に告げるのだった。
マルクはハインリッヒのもとを訪ねるが、マルクをボコった挙げ句、
実はアンナにはハインリッヒの他にも男がいるということを告げる。
マルクは探偵を雇い妻を尾行させるが、彼は消息が分からなくなってしまう。
一方アンナは、日々ヒステリックに狂気の度を増してゆく。

そんなある日マルクは、息子ボブの小学校の担任教師ヘレン(アジャーニの二役)の訪問をうけ、
アンナとの生活に疲れ切った彼は、妻とよく似たヘレンと浮気する。

そして、ますます不可解な行動をとるようになってゆくアンナ。
現実を歪める彼女の妄想から妻を救い出すため、
マルクはアンナに憑衣した魔物と対峙する決意を抱くのだがーーー。

 

Review

ストーリーが書けない・・・。

ソフィー・マルソーの元旦那、
女優にしか興味がない男アンジェイ・ズラウスキーの
本当の意味での鬼才を発揮させたイザベル・アジャーニの為の
邪悪な映像作品。たぶん、これは映画じゃない。

イザベル・アジャーニの七変化演技(というか七転八倒演技)のみしか
言及しようがないのですよ。
そもそも、この映画は字幕付いていようが居まいが関係ないのだ。
ストーリーなんか無くても映画は成立する。意味なんか分からなくても成立するのだ。

というわけで、
約20年ぶりに字幕無し観てみたら、ずいぶんと印象が変わってしまった。
そりゃぁ、十歳ソコソコの糞ガキがこんな映像を観たところで
何を理解したのかが怪しいところなのだが。

デビッド・リンチの映画は、意味のないモノ有るものを織り交ぜてキッチリを構築されたものだが、
この気が違ったオッサンの映画は、意味のあるモノだけでシーン毎の構築は成されているものの、
映画としての構築はされていない。

シーンの前後は、見た目やストーリーのつながりが全く無く
「なんでそうなったのか?」は監督のみ知るという仕様。
オイラみたいな芸術に疎い輩は程度の低い解釈でもしてろってことで。

だから突然、地下鉄で発狂してゲロ吐きつつ、耳やら股間から
意味不明の液体を噴出させてみたり、妄想で作り出した浮気相手が血塗れのタコ風味の生き物で、
そんなやつとしっぽりセックスしたり、突然目をヒン剥いて人を殺したり、
ドッペルゲンガーが出てきたりするんです。

愛憎の「憎悪」にとりつかれた人妻とその夫が戦いの末に悪の前に敗れ去るというような
ことが言いたいらしい。それ以外の解釈のしようがない。

地下鉄で暴れるアジャーニが、グッチャングッチャンのドロンドロンになるまで暴れて、
発狂するのは、敗北を意味している。DVDのチャプターがabortionとなっている通り、善を堕胎したのである。
そして、夫もそれに巻き添えになる。

夫は、映像的には死んだように描かれるが、
その直後のラストシーンで、夫は、息子の先生(夫の浮気相手)の家の扉を叩いている。
そして、その家では息子が自ら風呂場でうつ伏せになり、自殺を図っているようにみえる。

捨てられた夫が浮気相手に走っても、またそこには愛憎が生まれてしまい
それを察した息子は自殺するのである。たぶんきっとそういう感じなのではなかろうか。

ね?意味解らないでしょ?困ったモンです。

リミッターが外れたイザベル・アジャーニばかりが注目されているが
次第に巻き込まれて行くサム・ニールの演技もかなりキてるものがあります。

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Capture

浮気相手宅へ押しかけるマルク アチョーー っとボコられます
マルクに殴られ口を切ったアンナ これはどういう画なんだと・・・。 俺の話を聞いてくれーっというも
無視して挽肉を作り続けるアンナ っと思ったら突然電動ナイフを首に。 マルクも試しにやってみる
それを見たアンナは、「行かなきゃ」。なんだそれ・・。 マルクが雇った探偵をラリった振りしてあしらう 。。が、殺してしまう。
その間、マルクは息子の先生と思わず浮気 探偵を探しに来た、探偵の恋人(ゲイ)。寝室には・・ なにこれ・・・・・。
アンナ豹変1 豹変2。探偵の恋人も殺してしまう。 有名な地下鉄シーン。この段階で相当ヤバイ目です。
買い物袋を・・・ どーーーん!タマゴと牛乳びちゃー アウゴッ!ウゴォ!アガガァ。奇声発して痙攣します。
これが3分程度つづきます。
あ、なんか口から吐いた。 なんか耳からもでてきた。 股間からも出てきた。
んががががががぁぁぁぁ!っと、奇声。ここまで5分。 という頭の中の葛藤でした。 その夜、謎の生物とセックス。
色々あって瀕死のマルク そこにアンナが新しい恋人なのっと連れてくるのが、マルクのドッペルゲンガー ポカーーーン
最後、先生宅で遊ぶ息子 「お父さんかしらね?」 「開けちゃダメ!開けちゃダメ!」っと息子は階段を駆け上がり・・。
 
風呂場に浮かぶ ・・・・・?・・・このままエンドロールへ。