->imdb:The Loved Ones
リア充は死ね!ってことです。
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Review

オージー製のティーントーチャー映画。うわ、なんだよティーントーチャーって。トーチャーポルノを清々しい10代をメインに据えたらこうなるよみたいな。あぁ、今思いついたんです。え?単語の使い方オカシイ?はい、すみませんすみません。

半年前、お父さんと楽しくドライブしていたところ、血塗れの浮浪者を轢き損ねて木に激突。お父さんを死なせてしまった若造、ブレント。事故は、彼を自傷癖のある見事なまでのメンヘルへと成長させていたのです。

まぁ、表向きは元気なので、楽しい友人と「プロムどうすんだよ?」みたいに盛り上がったりもします。ブラント君は、ホリーというGFとプロムに行くことにしていたのですが、そこにやってきたのは、この女、ローラ・ストーン。


↑どうでしょう。おまけでお着替えシーンも載せました。このだらしない感じ、グッと来ませんか?あ、来ませんね。そうですかそうですか。

彼女に、プロムに一緒に言ってくれるよう頼まれるのですが、ブレントはホリーさんがいるのでお断り。メンヘルのくせにイケメンだもんで、昼からカーセックスにいそしんだりします。まぁ、イケメンなんで仕方ないですね。


↑そりゃ事故は大変だったんでしょうけどね、充実しすぎじゃないかと。まぁ覗かれてるんですが。

ブラント君、普段は母親に事故のトラウマを当たり散らし、愛しているというホリーの言葉に返事をしなかったり、近所の崖を登って「俺、生きてるぜ!」を実感したりと、やりたい放題。そんなヤツなので、突然拉致されます。

当然、拉致したのは、先ほどのだらしない体の女、ローラ・ストーンとその親父。「あなた、私の超好み!!」っと、愛でられることとなるのです。しかし、彼女は超ドSのキチガイ。ブラント君は、いろんな方法で責められます。


↑こいつら、素面でブッ飛んでるぜ!!
待てど暮らせど返ってこないブラント君を心配する母とホリー。ブラントがかわいがっていた犬がボロボロになって返ってきたことから、ブラントの身に何かあったことに気がつきますが・・・。

さぁ、ブラント君は無事、キチガイ父娘から逃れることができるのか???

真性マジキチ父娘による、イケメンイジメ映画。これは酷いですよ。もうね、酷い。まずは「指をおナメ!!」から始まり、洗剤を注入することによる声帯麻痺、足にナイフ、フォークで彫り物、挙げ句の果てはロボトミー手術です。


↑おナメ!! / 逃げようとしたら足をナイフで固定


↑LS(ローラ・ストーン)印 / そこに塩かけて遊ぶ /頭蓋骨に穴あけて熱湯注入!

延々と顔を苦悶に歪ませるブラント君は、そっちの腐女子に大ウケ間違いなしだと思いますよ!!また、ローラ・ストーンとその父ちゃんのキチガイ顔もハンパないです。彼らは、お気に入りの男を拉致ってきては、ロボトミー手術を施しやりたい放題遊んできたわけですが、その狂気の元がはっきりしない。最近のホラーは、悪人に人格を持たせるストーリーが多いですが、本作は久しぶりに「ただのキチガイ」で、それ以上でも以下でもないキャラクターとなっております。各種表情は以下でお楽しみください。

ストーリーの方は、殆どぶっとんだ拷問に終始するのですが、ブラント君のお友達ジェイミーとそのつれない女友達ミアのどーでもいいサイドストーリーも平行で観ることができます。これが本編と全く関係が無いのがスゴイ。全然絡まない!!これは、本編のブラント君の苦悶の表情ばかりでは辛い。そこで、ずーっとハッパ吸って酒飲んでるジェイミーとミアの青春エピソードで箸休めができるという親切脚本ということなのだ!すばらしい!

また、本作はわかりやすい複線をピシッピシッと張っており、思った通りに回収される様が非常に心地よいです。冒頭の事故のエピソードなんて、その時点で「それがなんであるのか」丸分かりですからね。

わかりやすくて、箸休めもできて、強烈なシーンが満載。これこそホラー映画のあるべき姿。(だと思うんだけど・・)

監督のショーン・バーンは、本作が長編デビュー作だそうですが、とてもそんな感じではありません。非常に熟れている印象がありますし、音楽の使い方もなかなかツボを心得ています。音楽の使い方はデカチン・ガバマン映画「Someone’s Knocking at the Door」に近い。いやぁ、今後が期待できる監督です。

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