Gut(2011) Director:Elias Country: USA

Synopsis

トムは、妻と娘何不自由ない生活を送っている普通の男。仕事に家族にバタバタとすぎる日々に何かが足りないと思っていた。ダンは、トムの幼なじみ。トムと同じ会社で働いているが"大人子供"であり、気分はまだ15のガキのままだ。

  • それぞれ何か寂しげな生活

そんな幼なじみの彼らだったが家族持ちと独身者の違いから、ランチの会話もイマイチかみ合わない。ダンは昔からのホラー映画好きで、週末に昔みたいに家で「バタリアン3」でも観ようぜ!っと誘うが、トムは娘とピクサーアニメを観る約束だという。(なんで3なんだ・・って思ったらミンディ・クラークが思い出の女優らしい)
何か物足りなさを感じているトムを察してのことだったが、トムは結婚をキッカケにガキの時のようなノリでダンとはつきあえなくなっていた。トムが引っ越し転職をすることをダンに黙っていたことから、ますます2人の溝は深まっていく。

ある日、ダンは女の腹が切り裂かれるスナッフ動画DVDを何所からか調達してくる。トムを自宅に呼びつけDVDの感想を求めるが「こんなもんどっから持ってきたんだよ?」っと、つれない答え。
しかし、この日からトムは女の腹が切り裂かれる悪夢とフラッシュバックに悩まされることになる。

  • 問題の動画。そして悪夢。

トムに相手にされず落ち込むダンであったが、行きつけのダイナーのウェイトレスと付き合い出す。ようやく暗いホラー映画ヲタから脱却できるかと思った矢先、ダンの元にDVDが届く。そのDVDには、ウェイトレスが腹を裂かれ惨殺される様が記録されていた。

  • ダンはダンの人生を歩み始めようとする

トムにこの件を相談するダンであったが、実はスナッフビデオを私書箱に届けるようWebで不特定多数に依頼していたことがバレてしまい、トムに「お前、完全にねらわれてんじゃん!俺の家族も危なくなるから二度と俺に構ってくれるな!っていうか、お前が殺ってるんじゃないのか?」っと切り捨てられてしまう。

  • 一体誰が。。。

相変わらずトムの悪夢とフラッシュバックは無くならない。悪夢の元をスナッフビデオを作っているのはダンではないのか?っと疑いを深くするトム。
そんな中、トムの妻は旦那の幼なじみのダンが最近落ち込んでいることに気がつき、トムの出張中にダンを夕食に招待してしまうのだが・・。

  • 一体誰が。。。

Review

不条理スリラーです。悪意に抗う術も無く意味もわからないまま浸食されていくような作品は、意味深な映像を切り貼りするだけになりがちで、面白く見せるのは難しく、自己満足で終わってしまう場合が多いですが、本作は良かった。

ホラー映画ヲタのダンが、凄く良い奴なんですよ。もういい歳でハゲも進んでいるのに気分はガキのまま、職場では仕事をさぼって悪ふざけ、元気の無い友人を元気づけようと道化を演じ、夜は最近相手にしてくれない友人との思い出ビデオを眺めて過ごす。ちょっとキモいんですけど、なんとなくそういう気持ちわかるわぁっていう、そんな奴です。
一方のトムですが、これまた気持ち判るんですよね。仕事も忙しいし家族サービスもしなきゃ行けない。だから何時までも幼なじみの遊びに付き合ってもいられないっていうね。

基本的にこの2人の会話劇が大半を占める。だから、彼らへの愛着がどんどん深くなる。
トムはダンが殺人鬼なのでは?っという思いを強め、ダンはトムを一生懸命いたわろうとするが全てが裏目にでてしまう、オッサン2人のすれ違いがメチャクチャ悲しくて可笑しい。

  • もうね、取り返しなんてつかないんですよ・・。

スナッフビデオに関しては、ダンがやっているのか?ストレスにされているトムがやっているのか?それとも他の第3者がやっているのか?という運びになるのだが、さて・・真相は・・?

  • 歳をとると、抱えてるものが増えますな。

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