僕たちのお気に入りのガムのシリーズが増えたよ!

作品データ

2013年 米 監督:スティーブン・R・モンロー 出演:ジェマ・ダレンダー、イェヴ・バハロフ、アレクサンドル・アレクシヴ、マイケル・ディクソン

レビュー

リメイクにあたってレイプシーンや復讐シーンから徹底的にエロさを排除し、逆に拷問的要素を強めに注入した前作、「発情アニマル」のリメイクこと「アイ・スピット・オン・ユア・グレイブ」。結果、出来上がってきたのは無難でモダンなトーチャーポルノであったが、時流にマッチしたそのやり方は好評だったようで、フランチャイズ化されてしまった。

で、この第二作目、海外ではVOD及びBD・DVDスルーということでチープなヤッツケ続編の危惧していたが、そんな心配はまったく必要なかった。これまた良くも悪くも完璧なトーチャーポルノに仕上がっている。完璧といっても、映画としてではなく、トーチャーポルノのして、である。

モデル志望のケイティ。宣材用の写真を撮るにも金が無い。「どうすっぺー、私いけてるのにー」と悩んでいたところ無料で撮影をしてくれるという3人組を見つけ、撮影を頼み込む。
しかし、彼らは超胡散臭いヤツラだった。「こりゃ、ヤバい」とトンズラこくケイティ。しかし、その夜、3人組の一人がケイティのアパートを襲撃、がっつりとレイプされた上、騒ぎを聞きつけてやってきた隣のイケメンまで殺される始末。
「やべ、姦るだけだったハズなのに、殺っちまったよ!」と残りの仲間2人をコール。連中は「この女に殺人の罪をおっかぶせて、高飛びしたように見せかけて、ロシアに拉致っちゃおうぜ」という突飛な行動に出る。ヤク漬にされて意識朦朧としたまま早々にロシアに空輸されたケイティを待ち受けていたのは、さらなる陵辱、拷問だった。
散々、ボコられた挙げ句に箱詰めのまま生き埋めにされるケイティ。しかし、”生き埋めにされた地面の下には廃坑道”が広がっており、運良く彼女は箱ごと落下し脱出に成功。ズタボロで歩く力もなかった彼女だったが、坑道でネズミを喰い鋭気を養い、さらになぜか坑道に繋がっていた教会から服やら何やらを拝借し、準備万端!と復讐を開始するのであった。
  
  

もうムチャクチャである。ニューヨークからロシアまで空輸するにしても箱詰めの人間がすんなりとそんな事できるわけもないし、なんですかその廃坑道は?それに、投げっぱなしのイケメン殺害に関する冤罪伏線、異様に治りが早い傷、とにかくキャラクターの動きや時間の経過がムチャクチャなのだ。
観てる途中でも「んーー?」と思うことしょっちゅうなのだが、そんなことはどうでもいい。ただ散々うちひしがれた女が怒り狂って、自分を陵辱した男共に色気を使うこと無く冷徹な復讐をかっ飛ばす。それだけで良い映画だから!
  
  

致命傷を避けて作った切り傷に汚物を擦りつけ、致命的な感染症を起こさせる。首をかっさき、肛門に電撃をお見舞いして、万力で玉袋をぶっ潰す!完璧だ!

  
  

これ、もしかしたら年一本ペースで作られそうな雰囲気。監督も続投しているし。彼は「ナイン」(原題:House of 9)のころからシチュエーションホラーをとり続けているので、完全に板に付いた感じだ。是非、年イチで頑張っていただきたい。

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