Zombie

『Eat Brains Love』:レビュー 〜モブ男とハニービーの血塗れ逃避行〜

Eat Brains Love (2019)

 もはやネタの出尽くし感がある“ゾンビウィルス禍”。劇症恐水病(もう狂犬病とは言わないんだよね?)として“ゾンビ”を再定義した『28日後…』は本当に罪深い映画だ。お陰で、今となっては“ゾンビ”というと、暴れ回り、人に噛みつくことで、仲間を増やし増殖する“何か”になってしまった感がある。それはさておき、本作のゾンビウイルスはSTD(Sexual Transmitted Disease)として描かれる。これまたどこかで観た設定だけど、ここで一つ捻りが加えてある。このゾンビウィルスの感染者は“感情の高ぶり”および“極度の空腹”によって、行動とともに顔面も凶暴化し人を襲うのだ。しかし、感情が平坦になる、あるいは空腹が満たされると元に戻り、見た目は普通の人間と変わらなくなる。ちなみに頭を破壊されない限り、怪我は人を喰うと治ってしまう。セックスでしか感染せず、噛まれても平気。だから大規模なパンデミックは起こらない。よって終末感はゼロ。じゃあ、この映画は何をやろうっていうのか?それは、ゾンビ版のボニー&クライドをやろうとしただけである。