おまえさ、あの家に忍び込んでお宝ビデオテープ盗ってこいよ!

あらすじ

"TAPE56"
メインとなるチンピラ(っていうか悪ガキ)による悪ノリ動画。チンピラご一行が侵入した家には、大量のVHSテープとモニタに囲まれた爺様の死体だった。何かがおかしい・・っと思いながらも彼らはビデオテープを一本一本チェックしていく。

"AMATEUR NIGHT"
メガネにカメラを仕込んだ若造達がナンパ目的でクラブへ向かう。
一風変わった女のナンパに成功して、彼らはホテルへ向かうが・・・女は突然。。

  • ↑あからさまに顔がオカシイのに!

"SECOND HONEYMOON"
タイトルそのままの旅行ビデオ。しかし、夜な夜な彼らのホテルに侵入し、ビデオ撮影する謎の影。
財布を盗んだり、歯ブラシを便器に突っ込んだりと嫌がらせも忘れない。謎の影の正体とは?
真っ当なサスペンス、タイ・ウェストらしい堅実な演出が楽しめる。オチのショックシーンが秀逸。

  • ↑ゴボゴボゴボーーーってね!


"TURSDAT THE 17TH"
ウェンディ、ジョーイ、サマンサ、スパイダーの4人はウェンディの故郷を訪れる。
ウェンディは3人を森に連れていく。
実は森の潜む謎の殺人鬼の餌とすべく3人を連れ込んだのだ。
ウェンディは、森の殺人鬼をおびき寄せて、過去に殺された友人の復讐をしようとしているのだった。
目で見ることができず、カメラのグリッチノイズとしてしか認識できない殺人鬼「THE GLITCH」に勝つことができるのか?

  • ↑なかなか気合いの入った、ノイズ殺人鬼「The GLITCH」

"The Sick Thing That Happened to Emily When She Was Younger"
エミリーは、彼氏のジェームズと夜な夜なビデオチャットをしている。どうやらエミリーの家には幽霊が出るらしく、その幽霊の正体を掴もうという魂胆。ジェームズはウェブカメラを経由してエミリーの家に出没する幽霊の姿をとらえることに成功するが・・。
※このエピソードは、イマイチ意味がわからんのです・・・。

"10/31/98"
チャド、マット、テイラー、ポールの4人はハロウィンでアホな変装し大いに浮かれまくる。テンションが上がりまくった4人は、見知らぬ屋敷に潜入する。人気の無い屋敷を家捜ししていると、天井裏から怪しげな祈りの言葉が聞こえ始める。
屋根裏に行ってみると、禍々しい邪教的な儀式が行われいた。汚らしい男たちが女を縛り上げ痛めつけているのだ。
最初はハロウィンの余興だと、茶化しに儀式に乱入した4人であったが、実は儀式はマジモンだったのだ!!!命からがら女を救出した4人であったが、突然家が生き物のように変化する。扉が消え、壁から手が生えてきて・・・。

  • ↑ニョッキニョキだよ!

レビュー

ファウンド・フッテージ・オムニバスとでもいうのか。VHS画質で如何に面白いPOVエピソードを創るか?というコンセプト。その実践は間違いなく成功していて、それぞれの作品は秀逸なデキだ。
オムニバス6本詰め合わせで、それぞれがソコソコ濃いめのないようであるため、全体では110分という長めのランニングタイム。(クリープショーよりは短いけど)。それぞれ個別にレビューが書けるくらいのしっかりとした内容。しかし、目新しいことは特に何も無く「面白いけど、家で晩飯喰ってる感じ」間違いなく楽しめるけど、何か意外性を求めているのであれば、期待しない方がいいと思う。

それでも、見ればお気に入りのエピソードがでてくるだろう。僕の場合、気に入っているのは2つ。
一つは「地球最後の男たち」のDavid Brucknerが撮った「AMATEUR NIGHT」これは非常に小ネタが効いていて良い。とにかく件の女が主人公をずっと見てる。ズーーーっと見てる。この不気味さは心霊ドキュメントを彷彿とさせ、良く研究してるなぁっという感じ。

それからもう一つ、結成して間もないクリエイターグループRadio Silenceによる「10/31/98」だ。はっきりって「グレイヴ・エンカウンターズ」なんだけど、密度がとにかく濃い。彼らが制作した作品は、まだ本作だけだが、今後が期待できる連中だ。

こんなオムニバスも作られてしまったし、POVは、もう手詰まりかなぁ・・・。長編POVはネタつきてるだろうし・・。

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