2018/01/26発売の『映画秘宝偉人大全01 世界のカルト監督列伝』に寄稿しています!企画のお話を頂いた時は、カルトというからには有名ところで、リンチやホドロフスキー、ちょっと突っ込んだところでフェラーラやサミュエル・フラーあたりを列挙して解説するムックかなとおもったのですが、フィンチャーやダーレン・アロノフスキー、ジェームズ・ワンあたりのカルト(?)という監督までカバーしているようです。ピーター・ジャクソンやギレルモ・デル・トロあたりはカルト映画の出ではあるけども、うーん。
 でも、見本頂いて読んでみれば、どのライターさんも巧くて、まさに初学者向きの入門本として楽しめるムックになっていました。各監督毎にマスト映画を3本ずつ選出しているですが、皆さん判っていらっしゃる。多くが国内版未発売or廃盤です。これを如何にクリアしていくかが、初学者のハードルになるんじゃないかなと。
 ナマニクは、マリオ・バーヴァとルチオ・フルチについて書いています。バーヴァは伝説が多く、1200字では到底収まらなかったのですが、無理矢理圧縮して入れました。バーヴァの研究本は数多く出版されてしますが、去年、イタリアで買ってきたルイジ・コッツィさんの本が丁度よくまとまっていて良かったです。。今回の元ネタはこの本になります。あんまり元ネタ本のことは言わないものなんですけど、今回だけ。。。

フルチについては、「脚本の整合性を放り出し、グロ映像だけを連発する映画監督」という解説が多い中、フルチ社会派監督説を声高に宣言しています。実際、フルチは、ちゃんと社会派な部分があるんですよ。だけど、誰しもが無視をしている。そもそも『サンゲリア』『ビヨンド』『地獄の門』の3つが残酷描写に振りすぎたせいなんですけど、彼のジャーロや初期作品、末期の作品はちゃーんと社会風刺が入っているんですよ。でも、これで勘違いした初心者が『幻想殺人』あたりの犬コロの本物の内臓を見てゲロ吐いて欲しいなー。

というわけで、『映画秘宝偉人大全01 世界のカルト監督列伝』、よろしくお願いします!

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