->imdb:The Thing (2011)
前日譚とか言いながら、ほとんど同じ。
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review

84年版を観たのは、僕が10歳の時。当時は「グチャドロの変身シーンばかりで飽きる」だの「誰が”もの”なのかのサスペンス演出が物足りない」だのボッコボコにされていた一品。当時から僕はそんな風には全然思えなかった。もともとカーペンターの演出が好きだという事もあったが、犬の頭がパックリ割れたり、腹が割けて腕喰っちゃったり強烈なビジュアルは全然飽きないし、血液検査シーンは今観ても非常に熱くなる素晴らしいシーンだ。とても大好きな映画で輸入盤を何回も観ていた思い出がある。
※ちなみにホークス版はあんまり好きじゃない

というわけで、日本公開予定があることだし感想をサラっと。

84年版の物体Xは、ノルウェー基地から「もの」に同化された犬がアメリカ基地へ逃げてくるところがスタートする。
本作はその「犬が逃げ出すまで」を描くプリクウェル。(「0」だの「ビギニング」と安直な邦題が鬱陶しい感じですね)

はっきり言って、主人公が女性で登場人物が多いという以外は基本的な展開は84年版と変わらない。発見->発現->パニック->ボロボロの終熄。「もの」同化判別テストまでちゃんとある。(もっと言ってしまうと、”気絶した隊員がウギャー”やラスボス戦の波打つ床まである)大きく違うのは「もの」が常にモロだしで出し惜しみ無しこのため、派手なモンスターアクション映画に寄っているというところ。

気になる特殊効果については、一見、CGを多用しているように見えるが、特典画像で確認するとCGはサポート程度でアニマトロニクスを使って極力アナログな手法で撮影している様子。84年版では技術上の制約で「もの」が激しく動き回ることがなかった。しかし、本作ではドッカンドッカン走り回る。しかも身が軽い。変身中・同化中は非常にズッシリ感があるのだが、ひとたび動き出すとアニマトロニクス部分とCG部分での重量感の違いが大きく、非常に違和感があるのがちょっと残念。造形自体は、数年前に作られたゲーム版からの引用のように感じた。


↑良くできてるよ!!!!

また「もの」に同化されているか否かのテストがダサい。超ダサい。観てからのお楽しみにしたいのでハッキリは書きませんが「●●見せろ!!」「やだ!」「●●見せないと隔離だぞ、このやろう!」「やーーーだーーーーー!」みたいなノリ。
ちなみに僕も●●は無いので、隔離決定です。


↑84年版の血液検査のような緊張感は皆無である。

さらに登場人物を極力絞って一癖ありそうな連中で固めていた84年版と比べると「誰が誰だか分からないまま退場していく」事が多い。役者の個性を出す演出に失敗しているのだ。コアなファンがついている映画のプリクウェルをどこぞのプロデューサーの七光りでピカピカ光っている(真の意味での)ボンクラ監督に撮らせたのか理解できない。どうせカルト映画のリメイクなんて何をやっても叩かれるのだがら、個性のある演出家にやらせた方がよかったと思うんだけどなあ。



↑84年版へのオマージュ・・というか、まんまのシーンがそこいらに。。。(上:本作 下:84年版)

それから本作ではなんと、宇宙船の中まで見られます。これまた超ダサイ!それからラスボスもダサいです。ブレアモンスターって格好良かったんだなぁって思います。今日び、それはないなあっという造形。キャプチャー貼ろうかとも思ったのですが、それはやっちゃいけない様な気がするので、それに近い画像、貼っておきます。

↑こんな感じ。いや、ほんとに。「ソサエティ」に出てきそう。

文句ばっかり言ってますけど、84年版では描かれなかった、「もの」がどうやって人間と同化するのか?が明確に観ることができるはよかった。ちゃんと”暗がりでターゲットに接触する必要がある”という設定を踏襲しています。正直「触られたらアウト」というのは、ちょっとビックリした。

そこそこ楽しめること間違いない。だけど、30年経って、もう一度顧みられる観られる映画では無いだろうなぁ・・・。

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