->imdb:Rubber
イジメリベンジの隠れ名作
その他のレビュー一覧
Review
洒落にならないくらい酷いイジメに遭ったいじめられっ子が、クラスメートに復讐するという80年代ティーンスラッシャーのテンプレート映画。こういったイジメリベンジ物は、スラッシャー全盛期ではテラー・トレインやらプロムナイト等、最近ではThe FinalやTormented等といった具合に大量に生産されている。
この手の作品のイジメの内容といえば、死体とセックスさせられそうになったり、集団で虐めてたら転落死しちゃったとか、あまり現実的ではないイジメが多い。しかし本作は、そんな大量に存在するイジメ復讐ものの中でも、なんとなくリアルっぽいイジメが炸裂する。
童貞マーティ君は、美人のキャロルさんと一発やれるぜ!っと上機嫌で更衣室に誘われるまま
行き、素っ裸になったならば「残念!4月バカだよ!クソムシが!!」っとクラスのみんなに晒し者にされ、果ては、全裸で便器に頭突っ込まれちゃいます。
ハイスクールの調子に乗ったジョックス共が本当にやってそうな感じ。
あいつら、高校生の分際で車も女も乗り回しやがってよ。プロムだ何だと、ほんと死ねばいいよな!
というわけで、マーティ君のトラウマの軌跡を見てみよう!
↑やった!一発キメるぜ!っとゴキゲンのマーティ君。コンドーム膨らませるのは止めてください。
↑「ちわっす!マーティっす!」とゴキゲンで出てきたら、晒し者
↑挙げ句の果てに一服もられて、事故発生。顔面崩壊。流石にこれはないか・・。
マーティ君は、このようにガッツリ虐められた挙げ句、顔面に酸をぶっかけられるというあまりに不幸な男。そんなわけで(酸もかけられたし)顔も精神も病んでしまった彼は、
5年後、廃校になった校舎に自分を虐めた連中を同窓会と偽って呼び寄せ、次々に惨殺していきます。
ストーリーはいつも通りなんですけど、殺し方が凝ってるんですね。
↑人が死んでるのに、暢気にセックスするヤツはベッドごと高電圧をかけてやる!バインバイン乳が揺れますが、ブサイクちゃんなので残念。
こんなシーンが畳み掛ける、非常にハイテンションな一品。クライマックス付近の音楽が13日の金曜日に似すぎているとか、変な書き割りが興ざめだとか、ラストガールがブサイクだとか色々あるんだけど、そのテンションに免じて全部許してやろう。
↑やたらとマヌケな書き割りから手が出たり、ちょっと微妙なダミーヘッドなど
しかし!!!
この映画のタイトルは「APRIL FOOL'S DAY」なのだ。うん。
同名タイトルの「エイプリル・フール/鮮血の記念日」のアレなオチが頭をよぎります。
(ちなみに「エイプリル・フール/鮮血の記念日」は、本作より後に制作)
なにか嫌な予感がする・・・・っと思ったら・・。
まぁ、ネタバレなんで、一応行間あけます。
↑殺したいじめっ子の亡霊が襲いかかる!!!!(このタイミングでロメロゾンビ風!しょぼい!)
「ナイトメア・シティ」のような、リセットオチだと好意的に受け取っていますが、こんなオチいらんっちゃいりませんね。
ちなみに「エイプリル・フール/鮮血の記念日」は、「全部ウソでした!テヘヘッ☆、驚いた?」というオチなのですが、僕はスラッシャー映画なんて、そもそも軽率な映画だと思っているので、アレはアレで結構気に入ってます。