7 Days (aka. Les 7 jours du talion) このエントリをはてなブックマークに追加

->imdb:7 Days
拷問描写はただの”掴み”
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娘を強姦されたあげく殺された外科医がブチキレて、移送中の犯人を拉致監禁。恨みを晴らすべく一週間後に迫った娘の誕生日に向けて毎日拷問にかけるというお話。

お話だけ聞くと、外科医による”トーチャー・ポルノムービー”に聞こえてしまう。
たしかにそうだ。外科医のBrunoは、外科医だけに”どこまでやれば死んでしまうのか?”を知っているのだ。つまり、”どこまでやっていいのか?”極限までの拷問が可能なのである。では、本当に拷問メインのいつも通りのテンプレ映画なのか? っというと、そうではないのだ。

彼は犯人拉致時に、自らの正体を明かし

”一週間後に殺す。止めてほしければ、俺を捜せ!”

と、警察を煽る。

ここからして、普段のトーチャー・ポルノとは違う隠し味が効いてくる。

Brunoを追う刑事Hervéは、”半年前にチンピラに奥さんを撃ち殺された男”。

つまるところ彼は、Brunoの気持ちが解るのだ。しかもBrunoに「お前は、お前の嫁を殺した男がただ塀の中に閉じ込められているだけで満足なのか?」と問われ黙してしまうくらい全く立ち直れていない状態。彼は、妻を殺されたトラウマで、家のダブルベッドで寝ることができず、彼の自宅の寝室は、ドアを板張りで塞さがれた開かずの間。彼を本気で捕まえて良いのか、復讐を遂げさせた方が良いのか?鬱々と悩む。

Brunoの計画を全く知らなかった妻Sylvieの心情も複雑だ。
夫からは「今日、俺は犯人の膝をつぶした。明日はお前の望むことをする。望みを言ってみろ」
と言われるが、答えることはできない。しかし、内心は夫の凶行を指示しているようにも見える。

徹夜の手術明けでムラムラしちゃったから、本来送っていくはずの娘を一人で登校させ、彼らが情事に耽っている間に、娘が強姦され殺されたのだ。そりゃ彼ら自身も自らを許せないわけだ。

後半、Brunoの行為をメディアが扱いはじめ、同じ犯人に娘を強姦・殺害された家族のBrunoへのメッセージをTV放送し始める。大半の遺族は、Brunoの行為を否定しつつも、心情については肯定するのだが、「私は全てを無かったことにした。」と曰う母親の登場により急展開。

その遺族の言うことに納得できないBrunoは、犯人に会わせることで自らの憤りを共有しようと、なんと誘拐までしてしまうのだ。

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ちなみに本作、エンドロールに至るまでBGMは全くなし。物語が静かに淡々と展開していく。

また、肝心の拷問であるが、そこそこパンチの効いたもので、外科医ならではの拷問が炸裂する。朝のおはようの小便シャワーからはじまり、膝をたたき割ったあげく、首にひもを括って無理矢理立たせ、チェーンで殴りつける。この程度はまだかわいい。なんとも酷いのは、犯人を人工肛門にしてしまうのだ!

しかし拷問自体は、ただの味付け。基本的には、Bruno自身と彼を取り巻く人々の心情が中心となるため、後半に行くに従ってゴア度はなりを潜め、気がつくと犯人は大流血し、衰弱しているのだが、一体何をされたのかは解らない。

おそらく拷問描写はただの”掴み”で、基本的には心理描写を描きたかったのであろう。

拷問シーンを凌駕する登場人物たちの病的な表情。妻の射殺シーンを録画された防犯カメラを毎晩淡々を見続けるHervéの虚ろな目。片付けても野犬に掘り超され続ける山荘の湖畔に放られたシカの死体。ビールを飲み続けて混沌の海を泳ぎ続けるBruno。そして死体が生き返っただけの娘の幻覚。

もちろん、追跡劇のスリルも存在するが、何のカタルシスもなく、怒りと自己嫌悪がグッチャグッチャに混ぜ込まれた物語は静かに閉じられる。
鑑賞後に感じる不思議な感情。これは一体何なのだろう?

同じフランス・カナダ合作の「5150 elm’s way」も似た雰囲気をもっている。
ちょっとインテリっぽい感じが鼻につく向きには、ちょっと苛つく部分もあると思うが、このフランス語圏カナダ映画の雰囲気。一押しです。

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->imdb:Fronzen
他力本願グルメダミアンの寡黙な日々
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主人公のAngieさん、ビックリするくらい優等生で信心深い。
ちょっと疲れた夜は、ロウソクの火を見つめながら黄昏れたり、気が荒んだときは「教会に心を休めに」行ったりする”クソピュア野郎”。

そんなピュアな彼女のことですから、バイトに選んだのはベビーシッター。
大学の掲示板のお知らせから郊外で暮らすStanton夫婦を選ぶ。

早速、挨拶にいくAngieさん、Stanton夫婦はとっても人の良さそうな感じ
息子もカウボーイの格好をしたハニカミ屋さんで、楽しくお仕事出来そう。


しかし、そのときから彼女は、怪しい影につきまとわれる。
どうやら、最近、女学生がいなくなる事件が多発しているようで
不安になるAngieさんですが彼氏っぽい男(Rick)もできて、リア充炸裂。爆発しちゃえばいいですよ!
といわけで、バイト初日、Rickさんと電話しながら、「バイトが終わったら逢いましょうね〜!」なーんて話したりします。

Stanton夫婦は、「まぁ、数時間の外出だけど、息子のサムをよろしくね!
サムが腹減ったら、この冷蔵庫の肉をチンして喰わせればいいから!」

なーんて言いながらご機嫌で出かけていきます。

さて、息子のSam君は寝ているようだし、勉強でもすっか!っと思っていた矢先、怪しい影と思われる男が襲いかかってきたのだ!!

必死にSam君を守りながら、逃げ回るAngieさん。しかし、なんとか、いや、あっさりと
男を殴り倒したAngie。「もう、大丈夫!」っとSam君をみると

( ゚д゚) ・・・
 
(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚д゚) ・・・
 
(つд⊂)ゴシゴシゴシ

(;゚ Д゚) …!?

あー、そうですか、そうですか、狙いはワタシじゃなく、あんたですか。
あんた、それ角じゃん?、悪魔なんですね!!そうですか!!!!
あ、だからさっき、わざとらしく肉を直食いしてたんですね!?

そうなんです、Stanton夫婦の息子は、悪魔なんです。

人肉しか食べないんです!!!

しかも、美味しい部位に限定した肉しか食べないんです!!

だから、ベビーシッターに留守を任せている間、夫妻は食材をさがしてウロウロしていたのです!!!!

真相を知って、驚くAngieさんですが、そこへStanton夫婦が戻ってきて、見事監禁されてしまいます。

目の前で、夫婦が捕まえてきた”家畜”の解体ショーを見せられ、おびえるAngie。


彼女は無事、この屑殺場と化した家から脱出できるのか???

っと、そんなお話です。

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途中までの展開が多少遅く、ベビーシッターバイト先での無言電話攻撃、
謎の影攻撃など思わせぶりな演出が続き、あわや「ストレンジャー・コール」
の悪夢再び!っとも思ったのですが、いえいえ、そんなことありませんでした。

ちょっと、ミスリードを誘いすぎな感(小悪魔を退治しにきた人は神父なのだが、顔が傷だらけの殺人鬼にしか見えなかったり、ビル・モーズリィ扮する警官の俺が怪しいぜ演技等々)も否めませんが、中盤以降のテンポの良さや超展開への突っ込みどころが満載でかなり楽しめます。

せっかくの彼氏は、肝心なときに終始気絶しっぱなし(なんで出てきたのかわからん)
Stantonの旦那は、自らの悪事の武勇伝に熱弁を振るうあまり隙だらけ
ビル・モーズリィ演じる警官もツメが甘い(ほんと甘い)

息子Samの頭に角。これ無茶苦茶っすよ。角で悪魔。
Angieがあまりに信心深いという演出が鼻につくなぁっと思っていたら、
この展開。なるほど!っと。

しかも、彼、ダミアンみたいなインテリ悪魔ではなく、
「オラ、腹減った!」
っとAngieを追いかけ回すだけのただの野獣です。追いかけ回すだけなので、(悪魔パワー炸裂!なんていうシーンは無い!)
実はただの奇形児で、Stanton夫婦が「おお!こりゃ悪魔っぽい!」とかなんとか勘違いして育てただけなんじゃねぇの?って思いたくなります。

また、DVDジャケットから連想される、ハードなゴア描写はありません。死体の解体シーンがあるのですが、これは普通に「お肉」なのでさほどのものでもない感じです。

あ、そうそう解体シーンも突っ込みたくなる部分があります。

わざわざ、ペンでマーキングしてから解体するんですね。何十人も解体してるという設定なのに・・・。

とにかく色々と突っ込みながら、楽しくみたい一品。
それがこの映画にとって正しいのかはさておき・・・。

フローズン (aka.Frozen) このエントリをはてなブックマークに追加

->imdb:Fronzen
やたらとテンションの高かったフリークススラッシャー「Hatchet」の監督、Adam Greenの手による、シチュエーションサスペンス。
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Review

ちょっとバカそうで普通の学生3人組、パーカーとその彼氏のダン、ダンの友達のジョーは、リフトの係員をチョロまかして、格安でリフトに乗っていた。

調子に乗った3人はナイターも滑ったろうかと、稼働停止直前にも関わらず

「吹雪になるから、ダメっつってんだろ?」

と止める係員にゴネまくって、最後のリフトに乗る。

しかし、係員がちょっと申し送りをいい加減にしてしまったため、3人はコース中腹上空にいるにも関わらず、リフトは稼働停止。
見事、置き去りにされてしまうのでした。

ウィークエンドのみの営業であるスキー場は、来週まで誰も来ることはない。
「寒い」・「腹減った」・「シッコしたい」という非常に身近であるが、切実な状況に追い込まれ、正常な判断力が失われていく。

ダンが自分が飛び降りて助けを呼ぶといい、リフトからダイブ。
圧雪斜面に足から着地したダンは、案の定骨折してしまう。しかも、骨見え見えの開放骨折。

しかもそこに、野生のオオカミがやってきて・・・・。

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「Hatchet」は、アホほどテンションが高く、そのまま80分弱を突っ走り文句を言わせない作品だったが、この「Forzen」は、シチュエーションが売りのサスペンスであり、かつ登場人物に少ないため、じっくりとキャラクターの背景を描き、心理描写も多く取り入れている。

このため、観客の理解を得ぬまま登場人物を片っ端から虐殺していた「Hatchet」とは、対極に位置する作品となっているのだ。
結果、どうか?

か っ た る い

ショボーン・・・。
90分じっくりやる内容でもない。だって、3人は普通の大学生なのです。
本当に何の裏設定もない学生さん。

実は高所恐怖症とか、過去にレイプされた経験があるとか、実はパラノイアな変態でしたとかそんな楽しげな設定はない。

だから、いくら極限状態になっても出てくる話は、誰しもありそうな昔話や与太話、それに愚痴。

「サーラックに食われて1000年かけて消化されるのは嫌だよな?」
「サメに生きたまま食われるのって嫌だよな?」(←実は複線)
「寒いところでのたばこの臭いって、おっちゃんの使用済みフロスの臭いだよな?」

とか、そんな会話どうでも良すぎて困る。
それが普遍的で良いという向きもいましょうが、さすがにそこを濃厚に描かれても困る。
これなら「Hatchet」同様、正味60分でどうにかなるお話なのです。

要は、トワイライトゾーンの1エピソードを劇場用に引き延ばしたような作品。

1.いかにもな理由でスキー場のリフトに取り残される
2.なんらかの困難を設定する
3.どうにかリフトから降りる

この3つを軸に複数監督に競作させたら、面白くなりそうなネタなんだけどなぁ。

ここでAdam Greenさんは、この「2.」にオオカミを入れてしまった。
これまた微妙な選択なのですなー。リフトに取り残された状態が怖いのか、単にオオカミが怖いのかどっちつかずのピンボケ状態。

ただ

「友達が断末魔の悲鳴をあげながら、オオカミに生きたままモフモフ喰われるのを、ただ耳を塞ぎ眺める。」

という場面だけは最高です。

言ってしまうと、この映画、とみさわ昭仁さんの著作「人食い映画祭」に載っていても
おかしくないような、人食い映画。

なので、そっちが好きな人には、おすすめしたい一品。

以下余談。

※実はこの映画で一番怖いのは、日本版公式HPのバグ。(意図的かも)
 公式では、リフトにカーソルを合わせると「ガチャーン!」という音とともに
 リフトが停止し、各コンテンツにアクセスできるようになるのだが、これを
 何回も繰り返していると、リフトが寸詰まりになったり変なところに現れたりと
 なんだか怖い壊れ方をします。 友人に言われて、やってみたのですが
 何らかのタイミング本当に壊れます。

※渋谷シネクイントは、くそ寒い。

5150 elm’s way (aka. 5150, Rue des Ormes) このエントリをはてなブックマークに追加

->imdb:5150 elm’s way
男の子って夢中になると、とんでもないことやらかすよねー。
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Synopsis

やぁ、僕はYannick。今度、映画学校に行くんだ。だから、一人暮らしを始めた。
彼女もご機嫌さ!

そんなわけで、早速、学校の課題のために近所の風景を撮るためにサイクリングですよ!
ご機嫌で撮影していたら、町中で女の子のお菓子を横取ったくそガキを見かけた。

僕は、ほら、結構良いやつだからさ、くそガキからお菓子を取り返して
女の子に返してやったんだ。ほんと、俺、良いやつだよな。

そんな感じで気分良く遠出をしていたら、猫の野郎が突然目の前に飛び出てきた。
急ブレーキ! 俺は、チャリンコごと吹っ飛んでしまった。

ったく・・・。チャリンコはお釈迦。手は血塗れでさんざんだ!

あ、近所にタクシーが止まっている家がある!送ってもらえないかな・・・。

ついでに手も洗って・・・・って、アレ?人の良さそうなおじさんだったのに
この家、人を監禁している?え?え??

俺。監禁された。ただ、電話を貸してほしかっただけのに・・・。

しかもオッチャンの嫁と娘って、引ったくりから助けたオバチャンと女の子じゃん。
なんだよ・・・助けろよ・・・

・・上の娘もいるのか・・・っ!!!こっち凶暴すぎる。逃げようとしたら両足折られた。

こいつら、俺をどうするつもりなんだ?どうすれば家に帰してくれるんだ・・・。
はぁ???チェスに勝てば、自由にしてくれるって?

やったろーじゃん!!!でも・・オッチャン。。。チェスでは負け知らずに有名な男なんだよな・・・なんだかトロフィ一杯持ってたし。勝てるのか?俺・・。

俺は、オッチャンに勝つために努力した。黙々と定石の研究だ!
そんな中、オッチャンは、暴力娘と一緒になにやら人を殺して回っているようだ・・・。

死体を持ち帰るのをみた。どこかに運んでいるのか・・・。地下室か?

・・・そういえば、下の娘は自閉症か何かなのか?オバチャンもなんだか最近疲れてる。

監禁チェス生活数ヶ月目のある日、オバチャンは、下の娘が施設に入れられたこと、本当は男の子も産んだけど死んでしまったことを話してくれた。そして俺を逃がしてくれるとも言った。
でも俺は断った。もう遅い。俺はチェスの虜になった。
自由なんてどうでもいい。オッサンに勝ちたい。

絶望したオバチャンがクローゼットで首を括っても別に構いやしない!
俺はチェスであの男に勝つ!

上の娘も、俺と親父の暴走に嫉妬し、家を出て行ってしまった。

失うものが無くなったオッサンは、俺の強さを認め、俺を地下室の決戦場に連れて行く・・・。しかし、その地下室には・・・・。

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Review

意味もわからぬまま、監禁された男がチェスで勝てば自由にしてもらえると言われ
黙々とチェス対戦でサイコ親父に戦いを挑むという風代わりな一品。
ちょっと、今回は赤文字無しの真面目レビューで行きます。

大きく2つのシーンに分けて描かれる。
一つは監禁Yannickの心情の変化、もう一つはサイコ親父Jacques一家の崩壊。

Yannickは、最初、どうにか逃げようと画策するのですが、ことごとく失敗。そのたびに暴力娘Michelleにボッコボコにされる。しかし、チェス勝負が始まると、次第にチェスのウデをあげていくウチに「逃げる」なんてことはどうでもよくなり、ただ「勝負に勝つ」という事に病的なまでに取り憑かれていきます。

Jacquesはある目的のために、自らの目的達成のためにストイックな生活をしており、「チェスの白は正義・黒は悪」という信念のもと、暴力娘とともに、何かを行おうとしている。しかし、それを妻のMaudeは、殺人をも辞さない行為を黙認してはいるものの、認めてはいない。
危うい状態でバランスを保っていた家族だったが、Yannickのチェスの上達、そして、Maudeの拠り所であった、障害がある下の娘Anne(彼女もなかなかのくせ者)をJacquesが精神科施設に無理矢理預けてしまったことから、家庭の完全崩壊が始まる。

Jacquesの最終目的の「何か」が、「おぉお????わわわわわ!??」っとなるようなおぞましいモノ。この内容を言ってしまうと、さすがにやり過ぎ感がありますので、キャプも載せませんが、張りまくった伏線も一気に回収される上、今までありそうでなかったもので非常にインパクトがありました。

また、明確に言及されていませんが、主人公のYannickは何らかの霊的能力を持ち合わせており、希に監禁部屋が何かを象徴するような幻覚を見たりします。これもサイコ親父の「何か」に関わるのですが、この複線を素晴らしく上手にまとめ上げています。

さらに、チェスの勝負において、集中力が最高潮の高まったときの演出がちょっと面白い。YannickとJacquesだけの静寂の世界。投了間近で親父の顔から流れ出す敗北の液体。美しいです。

次第にチェスに取り憑かれていくヤニックの演技をはじめ、キャストの抑えの効いた好演が素晴らしく、この手のサスペンスにしては眺めの110分のランニングタイムなのですが、まったくダレることなく最後まで走り抜けることができる濃密な作品でした。男は特に顕著だと思うんだけど、夢中になると、それ以外のことがどうでも良くなってしまうという悲しい性を持っていたりします。Yannickも結局、映画なんかよりもチェスのが向いていたのか、非常に印象深い幕切れ。

これは、僕の2010年の5本指に入る勢いです。

カナダ産サスペンスは時折、非常に渋い良作を生み出す。
ちょっと冷たい風景が、良さを際立たせているのかもしれませんねぇ。
以前レビューした「The Dark Hours」なんて、すっごく面白いんですよ。

それなのに日本公開やDVDが出る気配はありません。本作も怪しいもんです。。

ザ・ホード 死霊の大群 (aka.The Horde , La Horde) このエントリをはてなブックマークに追加

->imdb:La Horde
ロメロルールのゾンビが全力疾走するとこうなる
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逃亡中のギャングがキチガイ殺人鬼に遭遇する、フレンチスラッシュムービー「フロンティア」にあった、

”悪人は結局悪人。日頃の行いが悪いやつは、酷い目にあうんですよ。”

という無常観がゾンビ映画にマッチした佳作。


街のギャングに同僚を殺された警官グループが、ギャング連中に復讐してやろうと、アジトとなっている高層ビルに殴り込みをかけたら、何故か同時にゾンビが発生する謎の現象が!!!

警官の皆様は、ギャングの皆様と乱闘を開始するのだが、撃ち殺したはずの男が突然蘇生。
敵味方構わず襲いかかってきたのだ!!

かくして、警官・ギャングの皆様は生きてビルから脱出できるのだろうか?

例によって、細かいことは気にしない毎度お馴染みの”どシンプル”ゾンビ映画。
キャプチャはフランス版DVDから。日本公開もしていることですし、ネタバレ無しでいきます。

肝心のゾンビさんですが、これは「28日後…」のレイジ感染者を想像していただければ良いです。というか、あのまんまです。リメイク「ドーン・オブ・ザ・デッド」のように、ゾンビエキストラにガチのアスリートを使っているわけではなく、例の

”実際は、あんまり速く動いていないんだけど、速く動いて見えちゃう撮影方法”

を多用して、誤魔化しのような感じに仕上げてあります。

あの写し方はいい加減、食傷気味なのですが、本作はとにかく量が多い。多すぎる。

これはある種の祭りですね。祭り。

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予告編でも観られる、”車の上で大量のゾンビを相手にする”という豪快なシーンは、もう

車が神輿に見えます。

「お前ら!俺を喰いたいかぁ???」
「わっしょい、わっしょい!人肉わっしょい!!」

このような疾走・大量・絶望という、非常に血湧き肉躍るシーンが延々と続く。
今まで疾走ゾンビに対しては、人間はほとんど無力でしたが、本作は、全員腕っ節が強い!
銃が無くても、大量のアスリートゾンビに対して肉弾戦を挑む勢いです。

まぁ、つまり、期待されている映像のみしか出てこない!
(特に一番左キャプ、柱に顔を叩き付けられてゾンビの顔が次第に変形していく様は必見だ!)

本当にこれは素晴らしいことなのですが、シナリオは ”いつも通りゾンビ映画” フォーマットを綺麗になぞっていく素直なものなので、途中から先読みできてしまうのが残念。
それはそれで、水戸黄門みたいで好きなんですけどね。何かゾンビ映画としてなんらかの新しいものを期待するとちょっと、肩すかしを食うかもしれません。
しかし、ロメロルール(噛まれるのはもちろん、その他、どのような死に方でも脳さえ無事なら、すべてゾンビ化)で発生するゾンビが全力疾走しはじめたら、絶対、勝ち目無いよなぁ・・。

あ。そうそう、僕、この映画で「ムチムチのねーちゃんが出てこない」という点、非常に気に入ってます。
最近のゾンビ映画は絶叫担当のムチムチネーチャンが出てくるちょっと軟派な作品(マンディさんが出てくるThe rageとか)が多いのですが、本作はガリガリの薄幸そうなネーチャンが、同僚にぶん殴られて顔面血だらけにしながら、半ベソで必死に逃げるという、素晴らしい一品です。

ムチムチもそれはそれで良いんだけど、ガリガリの女の人が悲壮な顔つきをしていると、絶望感が凄まじいですよ。ガリガリ、最高デス!

レイキャビク・ホエールウォッチング・マサカー(aka. Harpoon Reykjavik Whale Watching Massacre) このエントリをはてなブックマークに追加

->imdb:Reykjavik Whale Watching Massacre
遭難信号が出せなくて・・・
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参考:ポケベルが鳴らなくて(youtube)

最北の首都を急ぐ人の群れ
鯨が待つ場所へ誰も向かうのね


そんな風景をゼニゲバの秘書として
一人見ていたら悲しくなった


くそ寒い甲板や客室は 差別主義者ばかりで
酔っぱらいが暴れていたら

それみたことか それみたことか (船長が)死んじゃった

ポケベル(遭難信号)が出せなくて
船が待ちぼうけしてる

ねぇ、貴方は今ここで何をしてるの?

ポケベル(遭難信号)が出せなくて
船が待ちぼうけしてる

私のほうから助け呼べない

通りがかった船には人食い一家

正体を言わない私のずるさが
今日の一日を独り占めしている

ドラム缶とかロッカーの中は
愛を呼ぶ声が届かないから

聞き分けが良すぎるのね いつもパニクッてたほうが
貴方には都合良いのでしょう?

そっちのほうが そっちのほうが (銛で)狙いやすい

燃やしてでも構わない
一人でここから逃げ出したい

そう今の恐怖より自分の未来

殺してでも構わない
はやく保険金を奪い取りたい
あなたの”全て”が 私の”全て”

(クレジットが)2番目でも 愛されたい

・・・・これ書いちゃったことは、ちょっと反省している。
というわけで、「Harpoon Reykjavik Whale Watching Massacre」です。

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お話は、上にあるとおり、鯨を観に行くツアーに参加したら、客の一人が手違いで船長を死なせてしまい、
途方に暮れているところに、たまたま近くを通りがかった船に助けを求めてみたら、実は人肉喰らいのキチガイ一家の船で、さぁ大変!というものです。

「悪魔のいけにえ」リスペクトということで、本作、評価が分かれる作品とは思いますが、2つの点で、僕は非常に気に入りました。はい。

まず、登場人物が揃いも揃って自己中レイシスト揃い。コレ最高。

白人が撮る多民族スラッシャー映画ってーのは、まずアジア系が死にます。次に黒人が死にます。で、最後に聖人君子のような性格の白人だけが生き残るというパターンが多く(そういうニーズがあるのだから仕方がないのだが)、このパターンの為に、有色人種のみがアホっぽく描かれたりしするのをよく見かけます。(まぁ、僕がそう思っているだけかもしれませんが。あ、でも、決してそれが嫌いなわけじゃないですよ。えぇ。)

ところが本作は、白人も含め全員バカで差別主義者。
実際、赤の他人かつ人種も違うのであれば、危機的状況に陥った場合、協力するかどうかは怪しいと思いますし、何故か素晴らしいリーダーシップを発揮する男・女が登場するかと言えば、そんな体良く世の中はなっていないのだと。

イギリス人っぽい観光客は、黒人やアジア人(これがまたインチキなんだ)をあからさまに嫌うし
フランス人っぽいヤツは終始酔っぱらい。船の船長は仕事を早く済ませたいだけのデブで、アシスタントはレイピスト。アジア人は、イギリス人に向かって「韓国の売春婦より、ブッサイクだなあ」っと言い放つ。(昔、韓国に旅行に行ったとき、ポン引きに一晩4万とか胡散臭いこと言われたことを思い出したデス。)

「悪魔のいけにえ」リスペクトとは言うものの、人喰い一家が登場する以外は共通点はなく、どちらかというと「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」等に代表される”立て籠もり仲間割れ話”に重きを置いているように見えました。

次に、裕木奈江が悪すぎる。
なぜ、わざわざロスジェネ世代しか反応しないような「ポケベルが鳴らなくて」を持ってきたかというと、
あのドラマで裕木奈江が袋だたきにあったように、この映画の日本公開時も、たぶん袋だたきに遭いそうな予感がするからなのです。

2010年内に日本公開が決まっているとのことで、ストーリーともに詳細は書きませんが、混乱に乗じて相当腹黒いことを画策する女を演じてます。(アホな替え歌で多少ネタバレしてますけど・・。天然な表情でシレーッととんでもないことをやってのけます。)
彼女が悪役を演じた作品は他にも「光の雨」等がありますが、今回もかなり腹黒く、非常に良い感じです。

鑑賞後は「なんだか、嫌な映画を観ちゃったなぁ」っと思うこと必須で、好きな人はたまらない一品。

あ、言い忘れましたが、切株やゴア描写はさほどありません。(といっても、それなりにはあります)

スローター・ゲーム (aka. Turkey Shoot,Escape 2000) このエントリをはてなブックマークに追加

->imdb:Escape 2000
脱げよ。おまえも脱げよぉぉぉぉ!!!
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近未来、全体主義社会が構築され、徹底的な思想管理が行われていた。当然、そんな世界には適合できない者やレジスタンスが生まれる。彼らはDeviantsと呼ばれ、逮捕、再教育施設へ強制収容されていた。再教育施設とはいったものの、そこは特権階級による、お遊びの場と化しており、暴力や陵辱が茶飯事という地獄だったのだ!


↑重いだろ!?えぇ?オラオラ!再教育施設からの脱走を繰り返したポールさん入所初日から嫌がらせです


↑たまたま犯罪の現場に言わせ、強盗をかばった勢いで施設入りしたクリスさん、服を脱がずにシャワーを浴びます。そんな扇情的なことしてるから犯られるんだよな。


↑何もしてないのにフルボッコされる女


↑脱走を企てたためにリンチされたあげく、燃されちゃうアンチャン

などなど、まさに地獄。

この施設を仕切っている特権階級の皆さん。彼らは武器・狩猟マニアで、その趣味趣向を満たすため定期的に

「俺らから殺されずに逃げることができたら、自由にしてやんよ」ゲーム

を開催していました。
しかし、これはフリーダムへのチャンス!!(本当は紆余曲折あるのですが)主人公のポールはじめ、その他諸々の脇役の人々はゲーム参加することになるのでした。
かくして、殺るか殺られるかの恐ろしいゲームの幕が切って落とされたのです。


↑ゲームに参加する皆さん。左からポール、クリス、バカ、生真面目、エロ担当


↑特権階級の皆さん。左からインテリボス、宇宙人、エロ担当、狼男アメリカン(他に看守やら影の薄いデブがいますが割愛)

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オーストラリアは70年から80年前半にかけて映像に対する規制を緩めた。ハリウッドばりに映画を輸出し金儲けをしようと考えたのだ。あらゆる娯楽を詰め込んで映画制作を行った結果、生まれてきたのはエログロ暴力と三拍子揃った無茶映画の数々だったのだ!これは、「松島X町山未公開映画を観るTV」でも紹介された「Not Quite Hollywood」で有名なお話。本作は、そんな無茶が効いた時代のゴアゴアアクション映画なのだ!

まずは、無駄に人体破壊が豪快です。そりゃぁ、ウチのブログで取り上げるくらいですから、メッタメタのギッタギタにされちゃいます。


↑両手をナタでザックザク


↑目玉を小枝でざっくり


↑胴体なんか半分にしてやっからよ!!


↑エロ担当は、何故か脱がされたあげくこのザマ


↑ハイクオリティな人体爆破

「おめーら、こういうのが見たいんだろ?」という意気込みは感じますが、正直やり過ぎです。明らかにアクション映画のソレとは毛色が違いすぎます。
ちなみに特殊メイクを担当したのはBob McCarron。「マッドマックス2」や「レイザーバック」といった”いつもの無茶映画”でも良い仕事をしていた人。最近ではマトリックスにもクレジットされています。

また、個人的に気に入っているのは、狼男アメリカンの彼


↑彼

彼は、飼い主の宇宙人から
「こいつはサーカスで拾ったフリークスなんだぜ!今は餌喰わしてやってるから大丈夫!危なくないよ!」
とかいわれちゃう、スロースばりの可哀相なヤツなんですが、いつでもゴキゲンさんです。

彼は見た目通りパワフルだ!バカ担当のダッジさん(マッド・マックスのチャーリーだよ!) がボッコボコにされるシーンがクドくて良いんだ!
このシーンは、「ゼイリブ」のロディ・パイパーとキース・デヴィッドの殴り合い以上に、ガチでボディスラムを黙々と決められます。これ、マジで辛かったんじゃないでしょうか?


↑ボディスラムの連発!/ダッジの足の指を毟って喰うアレフさん

こんな残酷描写に限らずとにかく色々とサービス精神旺盛なんですね。


↑殺人ゲームの最中なのに暢気に水浴びをするエロ担当


↑全員裸でシャワーを浴びているにもかかわらず・・/こいつだけ絶対脱がない!ダメ。絶対。みりゃ分かりますが、彼女はオリビア・ハッセーです。

エロだけでなく、アホみたいに金かけてます。火薬に。気合い入りすぎ。戦闘機まで飛ばしますからね。さらに落石シーン、施設爆破シーン、原っぱ火の海シーンは

「まぁ、まず、やってみっか!」

みたいな感じの軽いノリで撮ったのがアリアリとわかります。危なっかしくてしょうがありません!

しかし、残念なことにだけど施設のセットがしょぼい。まぁ、火薬に金を使いすぎたんででしょうかねぇ。

テンション高めで羅列しましたが当時のオージー映画が、どこに力を入れていたのかが非常に理解しやすい一品となっております。

特に捻りもなく直球ストレート勧善懲悪ムービーですが、この当時の独特の勢いは、なかなか味わえるないものではないかと。

中古ビデオを見かけたら、捕獲しておいて間違いない一品。


↑おまけ:いい顔過ぎるエロ看守

Someone’s Knocking at the Door このエントリをはてなブックマークに追加


->imdb:Someone’s Knocking at the Door
「これは現実じゃない・・・はやく醒めないと。」
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Review


アタシ、レイ。男。一発キメてから、放心してたら全裸の女が訪ねてきた。


↑のっけから全裸だ!!やるしかねぇ!!

折角なのでファックしていたら実はファックされてた。「アッーー!」


↑でっか!足くらいでっか!

「ズッコ!バコ!」アタシは死んだ。スイーツ(笑)

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このように、イカツい幕開けの本作。ちょっと70年代を意識した作りは微妙に「Murder Loves Killers Too」に似てますが、向こうはスタイルやカット割りが’70sだったのに対して、本作は「70年代の殺人鬼が催眠治療のテープを聞くことにより蘇った!(かも!)」というネタに被せて、単にグラインドハウスっぽく、フィルムを赤くしてみたという一品。フィルムの質感は確かに古臭さを感じるが、デジタルノイズに塗れた、よりカオスな世界だ。

とにかく、壊れている。「全てが壊れている。」
もう少し、ストーリーを追ってみよう。

ジャスティンは目を覚ました。寝間着のまま家を飛び出すと、そこはパーティ会場。医学生仲間のメグ、アニー、ジョー、セバスチャンと合流しパーティ楽しむ。

↑寝間着でダッシュ!

レイは死んでいた。デカマラを突っ込まれたためにショック死したのだ。

↑ほれ、精液くさいべ?レイプされたみたいよ?

レイの悪友であったジャスティンと先の4人は、警察に尋問を受ける。レイが死ぬ前の日、彼らは、立ち入り禁止の資料室で殺人鬼の催眠治療の資料を盗み見しながら、ドラッグでラリっていたのだ。殺人鬼の名前は、ジョンとウィルマ。70年代の精神異常殺人鬼だ。


↑レイのケツに突っ込んだあのオッサンと同じに見える

刑事が裏を取りに資料室へ行く。すると、そこにジョンが現れたのだ!どういうわけか現代に蘇ったのである!


↑口にグーパンだぜ!!おら!しゃぶれよ!!

アニーは、彼氏のセバスチャンと喧嘩をし、林道の中に置き去りにされる。そして、そこにはウィルマがやってきて・・・。


↑どんだけガバガバで、どんだけ膣圧が高いのだ?

セバスチャンの元にペニバンを装着して帰ってくるアニー。アニーにペニバンで犯ってもらっていると思ったら殺られてた、「ズッコ!バコ!」(以下ry


↑マニアにはたまらない?っつか、やられすぎて、エロ本でおなじみの、ゴリッゴリッという状態に。ジョン・K・ペー太あたりに書いてほしいデスネ

メグが、資料室でジョンとウィルマの治療を行った医師のフィルムを見ている。

フィルムに写っている男はジャスティンだった!驚いていると、そこにジョンに殺された刑事がゾンビ化してやってくる。


↑こっちもでっかい!!あごなんか壊れてる!!

誰の叫びもノイズで聞こえない。ジャスティンは、幻覚を見続ける。あのドラッグが殺人鬼の幻影を見せているのか?


↑ピーーーーガッガガガガピーーー


これは現実じゃないと、セバスチャンは自らの頭に銃口を向け引き金を・・・。

というわけで、まとめますと、馬鹿な医学生が立ち入り禁止の資料室に忍び込み、70年代に記録した殺人鬼に対する催眠療法の録音を聞いたら、何故か殺人鬼(異常性欲夫婦)が蘇ってしまうという、非常に奇天烈なお話。

しかし、この映画、本当に様子がおかしい。膣で窒息、デカマラでショック死ってのも相当アレですが、とにかく全てが断片的で、切り刻まれていて、ノイズだらけ。上の解説ですが、まぁ、なんというか・・訳がわからないと思います。でも実際こんな感じです。主人公がラリっているだけなのか、夢と現実がグチャグチャで、後半に行くに従いその境目が完全に無くなっていく。。。

勘の良い人なら、オチは読めると思いますので書きませんでしたが、よくあるオチの割には非常に上手に作られた作品です。役者の演技が下手すぎるという部分に目をつぶれば(それって致命傷なんじゃね?)楽しく見られる不条理映画。

唯一、ジャスティン役のNoah Seganが一人だけ気合いの入った演技を見せてくれます。(キャビン・フィーバー2の主人公)彼は口が達者な役が上手ですなぁ。

監督のChad Ferrinさんは、以前レビューした「Gag」のプロデューサー。本作の前に撮った「Easter Bunny Kill! Kill!」という作品も予告を見た感じでは相当キているようです。

IMDBの評価はボッコボコですが、血とノイズとエレクトロとバカにどっぷり浸かれる、飛べる一品として一押しです。

悪魔の狂暴パニック(aka.Blue Sunshine,悪魔の凶暴パニック) このエントリをはてなブックマークに追加


->imdb:Blue Sunshine
ズルッ!ガオオォォ!!!
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どうもナマニクです。以前のエントリで70年代、80年代も振り返ってみようかと書いていました。というわけで、今回、その一回目として
「悪魔の狂暴パニック」(最近では「悪魔の凶暴パニック」に直されてしまった)
のレビューをやってみます。

なんだか、早速アレなタイトルですよねぇ。
70年代前半に見られた「とりあえず、悪魔って付けとけよ」的やっつけ仕事を感じます。
内容も
「いきなり頭髪がバッサリ抜け落ちて凶暴化する」現象の謎をイケメンが追う!
という、非常にイロモノっぽい感じなのですが、実は、サスペンスとしての要素満点。演出も手堅く素晴らしい作品なのです!僕は、この映画が好きで日本盤が待ちきれず、サントラ付き北米版を買いました。音楽も良いんですよ。ほんとオススメです。

お話は・・・

プチ同窓会パーティを催していたら、突然メンバーの一人の髪の毛がズルーンっと抜け落ちた!彼は、ヅラがバレたことを恥じてか、パーティ会場からダッシュで離脱!


↑ずっぽり抜け落ちちゃったの図(直前のカットでは明らかに不自然に髪の毛に触られてたりします)

心配した本作の主人公ジプキンさんは、ハゲの後を追うのですが、ハゲはちゃっかりと数分後にパーティ会場へ舞い戻り、大興奮しつつ、女を張り倒したり、暖炉に突っ込んだり大暴れ!


↑大暴れの図。このテンション!


↑いちいちパンツ見せながらひっくり返る女

皆殺しにしたあげく、その興奮冷めやらないまま車に轢かれて自らも死んでしまいます。

そこへジプキンさんが戻ってくるのですが、運悪く、近所のオッサンに目撃され見事、逃亡者となるジプキンさん。
ジプキンさんは濡れ衣を晴らすために、”突然ハゲて凶暴化する現象”の調査を始めるのでした。

そして、方々で「突然ハゲて凶暴化する」事件が多発。

ジプキンさんは、現在、大統領も夢ではないと言われている政治家が学生時代に売り歩いていたドラッグ「Blue Sunshine」に原因があることを突き止めるのですが・・・。


↑突然ハゲて、アヘ顔をさらしたあげく発狂、「We want Dr.Pepper!」っと叫び続ける子供に襲いかかる!


↑ヒッピー気取りが喜んで使っていたブルーサンシャインポスター(嘘)

っと、こんな感じです。

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本作のポイントは、やはり「突然ハゲる」というところ。(ある程度の前振りはありますが)何の前触れもなくハゲて暴れ出すわけですから、観ている側は当然「ハゲそうな(つまりヅラ)人」に注視してしまうわけです。またタチの悪いことに、全員ヅラに見える上、なにか調子が悪そうだ!


「こいつ・・絶対・・来(ハゲ)る!」

っと思わせぶりな演出をジリジリ続けて、ようやっとスポッっと髪がとれて、凶暴化する様を観るのは非常にカタルシスを感じます。やりたい放題だった「スクワーム」の監督とは思えないカッチリとした手堅い演出です。

”次、ハゲるのは誰なんだ?”

文字にするとアレですが、非常にサスペンスフルです。他、オープニングの月と人間の目の交互のショット、音声のみで再現される惨劇の現場、象徴的な歌等、本当に手堅い演出に好感が持てます。

日本盤DVDは井口昇監督、山口雄大監督、清水崇監督のコメンタリーが入っていますが、やはりサスペンス演出は絶賛されています。彼らもやはり「全員がヅラに見えるところが良い!!」っとのこと。
また、コメンタリーを聞くまで知らなかったのですが、主人公ジブキンを演じたZalman Kingは実は脚本家で、「ナインハーフ」等を手がけていたようです。あぁ。。エロイケメン。くやしいのぅ!くやしいのぅ!

日本盤はレンタルでもセル版と同じものとのことで、是非一度、レンタルでも観てほしい一品です。


↑フランス版のいっちゃってるフロアカード入り、サントラ付き北米版DVD

The Gamer このエントリをはてなブックマークに追加


->imdb:The Gamer
ガチでセカンドライフ(笑)をやる意味は、世界征服でした。
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FPSって、おもしろいよね。ほら、一人称視点で銃をババババッて撃ってさ、敵を殺しまくり!

もうね、このためならお金。惜しまないよ。僕。良い武器やアーマーを買ってさ、プロゲーマーとして稼ぐの。

なんつったって、俺のやってるゲーム。囚人をつかったガチのFPSだからね。
キャラが死ねば、リアルで人が死ぬ。たまらないよね。僕は死なないけどね。

僕はほら、スターゲーマーだから。僕のキャラは幸せだよね。死なないから。
でも彼は元々良い兵士だったみたいだ。

–@@@–
俺、超金持ち。

なぜなら、すごい発明をしたからさ。
チップを脳みそに埋め込んで、外部から動作を完全に支配できるの。

それでさ、セカンドライフ(笑)みたいなのをリアルでやればきっと面白いよ。
キャラは底辺連中をさ、適当に雇ってさ。

あ。そうだ!貧乏だけどキレイめな女をさバイトで雇ってアバターとして売り出せば、
キモヲタなんか、飛びつくよね!ほら、旦那が刑務所に入ってるようなヤツ。いいよね!

もちろん犯罪者を使ってゲームをやっても楽しいよね!ポイント稼がせて減刑なんかしたら、希望者増えるんじゃない?どっちにしろ、あいつら死ぬから、出所なんてできないけどさ。

–@@@–
こんな世の中間違っている、人間を使ってゲームをするなんて間違っている

彼奴の化けの皮を剥いでやる。

–@@@–
俺は濡れ衣を着せられた・・。今は、無理矢理ゲームキャラをやらされてる。

絶対、脱走して真相を暴いてやる。

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一応、日本でも公開されそうなので、ネタバレを避けつつの感想。
人間の行動を完全に支配できるテクノロジーを利用し生身の人間を使ってバーチャルワールドやFPS(TPS)を楽しむぜ!!という、無茶苦茶な倫理感をもつ近未来を描いた一品。

生身の人間を使うことに何の意味があるんだ?

ってのは、これがキャラクタの感覚がプレイヤー側に直接伝わる素晴らしい仕様なのですよ。なので、バカ売れ必須。


セカンドライフ(笑)的なところで働いている女。自分の意志とは無関係に乳を揉みます。
(キャラ役の意識は隔離されるはずなのですが、本能的なものなのか涙を流す)

一般民は、金持ちに体を遊ばれるだけで済みますが囚人はそうは行きません。
実弾をつかったFPSに強制参加なのですから・・・。

そりゃぁ、発狂してチップを取り出そうとする輩も居るわけです。

この過激なゲームには反対する道徳ハッカー集団もいて、それぞれの思惑が絡み合って、ストーリー展開していきます。

そして、ちょい役のジョン・レイクザモ。
ジェラルド・バトラー扮する主人公に色々と助言をするのですが、それが祟ってモブキャラにされてしまいます。しかも、戦場をデッキブラシで掃除する全く意味のないモブキャラ。非常にかわいそうです。

「アドレナリン」の監督さんなので、相変わらず映像はシャレオツです。前半部分のドンパチは、CGを多用していますが大迫力ですよ。


しかし、生身の人間をゲームの道具として軽く扱う道徳観を持つ未来という設定が生かせているのか?という難しい。あまり必然性がないんですよね、生身の人間を使うことに。SFなので、その辺にケチをつけても仕方ないですが。また、レジスタンスの皆さんもいまいちキャラが立ってない。リーダーのキーラ・セジウィックは、インパクトのある女性なので彼女だけは立っていますが、残りの人々は、こちらが意識する前に退場してしまいます。


↑一人だけ目立ってるキーラ・セジウィック(ケヴィン・ベーコンの嫁)


↑残りの人々代表の女の子(「Drag Me to Hell」 aka.「スぺル」の主演アリソン・ローマン)

また、”デクスター”でおなじみマイケル・C・ホール演じる天才クリエイター、キャッスルがジェラルド・バトラーを落とし込めた理由が薄すぎるのもちょっと厳しい。

ただ、彼の”バチギレ”た演技は、相変わらず楽しいです。

デクスターもそうですが、インテリキャラだと思っていたのに、結構良い体してるんですよ。ほどよいマッチョフェチには堪らないと思われ、また、終盤の変なダンスも結構キてます。

映像は本当にきれいで迫力のあるものです。劇場公開されたら間違いなくスクリーン観た方が良いと思います。やはりストーリーには物足りなさを感じるのがちょっと残念な一品。

なぜか乞食の役で、ロイド・カウフマン御大がカメオ出演してました。爺、何してますのん・・・。

他にもカメオ出演者が多数いるらしいですが、まったく確認できませんでした・・。

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