『Getaway』:ヒリビリーキラーに飽きましたか?

 週末を湖畔の別荘で過ごす予定のタマラ。友人マディとブルックは先乗りして既に休みを満喫しているらしい。急ぎ車を走らせる彼女であったが、途中、ガス欠になり立ち往生。「こりゃツイてないなあ」と途方に暮れていたところに現れたのは、ヒゲとメガネの2人組みの青年。嫌らしい目つきでタマラを見る彼ら。しかし、あっさりとガソリンを分けてくれるのであった。

 無事、別荘に到着したタマラは、マディとブルックと一緒に地元にパブへ繰り出す。楽しく酒を楽しむ3人。ところがタマラだけ何者かに一服盛られ拉致されてしまう。犯人は案の定、ガソリンを分けてくれた2人。どうやら彼らは、このあたりで女を拉致しては殺しているヒルビリーキラー一家らしい。

2人の親父も登場し、タマラを縛り上げ、納屋に監禁。

「俺ら一家には家訓があってな、俺らは神のために女をやるのだよ」

的なことを彼女に告げるが

「ふふん、”アタイら”にも男ども呪うぐらいの意地ってもんがあんのよ」

とゲロを吐いて見せるタマラ。

”うぉ!汚ねぇ!”と、彼女を納屋に放置したまま、一泊置くことにした彼ら。しかし、そんな彼らを怪現象が襲う。昔殺した女の影、荒らされる部屋……。”もしやあの女魔女なのでは?”ねじ曲がっているとは言え、信心深い彼らはそんな不安を抱く。

女性が地元の田舎っぺ一家に拉致監禁されるという典型的なヒルビリー映画……と思って見ていたら、なんじゃこりゃ?となった映画。見ている最中に気がつく、なんか雑じゃね?と。これから出かけるというのにガス欠になる車、タマラが拉致された途端に一切登場しなくなるマディとブルック。幽霊の描写もやたらと粗い。

めっちゃ粗っぽい(ちなみに監督)

 「変だなぁ、インディ映画特有の”細けぇこたぁどうでもいいんだよ!”というノリなのかなぁ」と思っていたらタマラを始めとする3人は、女を食い物にするヒルビリー一家を見つけてはぶち殺して回る、イカれたグループだったのである。

 ゴアもエロも一切ないかわりに、オチを煙に巻く描写を楽しむ映画になっている。とにかく粗くて雑、だけど、これならありかなぁと思わせてくれる。それに76分というランニングタイム、ちょっと玄人向きではあるが、暇つぶしにはもってこいだ。スコット・テイラー・コンプトンを始めとする役者陣のインディームービー然とした素人臭い芝居も良い。ちなみに監督もヒゲのヒルビリーとして出演し、女優陣に楽しそうにいじめられている。この人マゾなのかな……。

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