->imdb:Panic at Rock Island
これで観光客は呼べないだろうが!
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Review

ロックフェスで賑わうシドニーハーバーのとある島で劇症出血熱が大暴れ!っというもの。
しかも、病気がどのように拡散していくか?という部分を大幅に割愛し、とりあえず血をゲバゲバ吐いて「折角のロックフェスにきたのに!血反吐!悔しい!ビクンビクン!」という様が淡々と観られる、俺には嬉しい一品。

実際の出血熱の症状って、リアルに映像化すると結構地味なんですよねぇ。しかし、素人がイメージする出血熱って、「全身の穴という穴から出血して大痙攣のあとに絶命」っていうものなわけですよ。
そりゃぁ「20世紀少年」の例のウィルスやら「キャビン・フィーバー2」(1じゃないよ)みたいに派手にやってくれても良いんだけど、アレはやりすぎだし。

その点、本作はTV映画なのであまり無茶できない。そこで、ちょっとでも派手にしようと血糊を多めにしているようなのだ。コレが以外と効いて「なかなか怖い病気」表現に成功しているように見える。

  
↑ステージダイブしたのは良いけど、ゲロ吐きまくり/メイクの濃さが丁度良い

  
↑死の瞬間は派手に痙攣して血をゲバゲバ!

観る人によっては、ただの縮小版「アウトブレイク」にしか見えないかもしれない。
しかし、舞台が都市近郊に浮かぶ島であることを利用して上手い具合に小規模さを隠すように閉鎖空間を創り出し、その上でチマチマしたドラマを紡ぐ地味さはTV作品ならではの味。

  
↑アッチでゲロ、コッチでゲロ

  
↑もちろん逃げ出すヤツはブチ殺す

オチが軽すぎるところや、かなり深刻な病気なのに(Level4だって言ってるに拘わらず)医者が無防備すぎたり、ちょっと政府の対応がアホすぎたりするが、大量のゲロと血糊に免じて許してあげてください。

また、ボートをブイブイ走らせたり、ヘリをバリバリ飛ばしたりと、変に金がかかってる感があったのですが、この作品、ニュー・サウス・ウェールズ観光局が関わってます。(反抗した一般市民をブチ殺すようなところをアピールしてどうする)そして、ロックフェスに登場するバンドもSpiderbaitやGhostwood、SmashproofとAU、NZのご当地連中。必死さ加減や金の匂いがプンプンするのもTVっぽくて良い。

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