映画|Do You Like My Basement?|ドゥー・ユー・ライク・マイ・ベースメント

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俺様の溢れんばかりの才能でスナッフビデオを作ってやる!

作品データ

2012年 アメリカ
監督:ロジャー・シューコマー、出演:デヴィン・タルボット、チャーリー・フロイド、ミヤワキ・ユキコ

レビュー

最近流行のクラウド・ファウンディングで制作費を調達し製作された、インディーズホラー映画。集めた資金は5000ドル程度、だから中身はかなりチープだ。

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本筋は実にシンプル。スタンリーは映画監督を目指してるのだが、まったく芽が出ず、鬱屈とした日々を送っていた。そこで彼はピコーンっと思いついた。「そうだ!素人をウチに連れ込んで、ガチで切り刻んでトコトン怖いホラー映画を作っちゃおう!うんそれがいい!そうしよう!」。そんなわけでスタンリーは、自宅地下室におどろおどろしいセットを組むと、ウェブで素人役者を募集し、応募してきた役者志望の男女を次々と拉致監禁。カメラ片手にスナッフビデオさながらのホラー映画製作に勤しむのであった。

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Do+You+Like+My+Basement

ポスターを見ると、バキバキのトーチャーポルノを予感させるが、ほとんどゴア描写はない。見事ニセオーディションに引っかかった役者志望のアホ共が、村西徹監督のような奇妙な声でモゴモゴしゃべるスタンリーの正体に気がつき「あかん!こいつキチガイや!逃げるべ!」と思う間もなく拉致されるという会話劇がメインになる。「なーんだ・・」と思うなかれ、これが以外と楽しい。

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たとえば最初にオーディションを受けに来たチャド君。
チャド君のビジュアルは、ダメなマシュー・グレイ・ギュブラーといったところだが、彼はナルシストでゲイなのである。そんなマイノリティっぷりが気に入ったスタンリーは唯一彼だけ、監禁されずに「また、来てよ!」と自宅に帰される。後半「キミの出番がきたよ!」と呼び出され、別の拉致された男に対して、ガチだと気がつかずに、足に穴を空けたりするボケっぷりを発揮する見所のあるゲイボーイである

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中盤に出てくる日本人親子(クミとマナミ)も楽しい。お母さんの推薦で娘をオーディションに連れてきたという設定。玄関からカメラを回しているスタンリーに最初から引き気味の娘「どうして、もう撮影しているの?」と母親にに聞くと「知らないわ!これが普通だという風にに振る舞っていなさい」。さらに娘が「どんな映画か分からないけど、no pyssyね!」というと母「こらクミ!」など白々しいやりとりが日本語混じりで行われる。そこで最初から訝しくガードの堅そうな親子をスタンリーが「いやー、地下室で監禁されてシバかれる映画撮りたいんだけど、やっぱ自然なリアクションができる役者がいいよね!」とかやはり村西とおるのように、適当に丸め込む。
地下室で下を引っこ抜かれてギャアギャア喚くクミを「まあ、良い芝居だわね!」とマナミ母さんはリビング笑顔で茶を飲む。

また、絶賛拷問中に水道メンテナンスいやってきた水道屋が(スケジュール調整しろよ、スタンリー)下から聞こえる悲鳴ドン引き「これは映画の撮影です(キリッ)」というスタンリーの良いわけを怪しみつつも、「いやスッゲエな!」と作業に勤しむ。

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↑「撮影デス!」で全てを乗り切ろうとするも、ドン引く水道屋。

声や音ばかりでやはり直接的な暴力描写が無い・・・が、最後の最後の5000ドルを一気に突っ込んだかのような6人纏めての首チョンパ描写が!。これがそれまでの物足りなさを一気に補完してくれるのである!

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↑H.G.ルイスを思い出させる安っぽさがアツい

ヘタにチープなゴアに頼らず、会話やイベント(水道屋や「オーディションに行くっていって、ここに来た友人が帰ってこない・・」と突然訪ねてくる人、スタンリーママからの「げんきでやってるかい?」コール等)で起伏を付けつつ、最後のオチまでしっかりと見せてくれる。僕はこういう作品、応援したいです。

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