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レイプされた挙げ句にボッコボコにされ、ブッ殺された聾唖のべっぴんネーチャンがアパッチの戦士として覚醒。無敵のゾンビ女として、ギャングな野郎共と臓物吹き出しながら大格闘!やっほーーい!ゾンビ!カンフー!ロックンロール!なお話

作品データ

監督:マイケル・S・オヘダ 出演:アマンダ・エイドリアン、ロニー・ジーン・ブレヴィンス、ボリオネ・デイビス

2014/11/12 追記

日本公開が決定しました 12月6日 から 新宿武蔵野館 で、その他劇場でも順次上映されます!

詳細はサベージ・キラー公式サイトへ!!

レビュー

いったい何の映画なんだ・・。

ゾーイは聴覚障害者だが、優しい彼氏と婚約し幸せの絶頂であった。ウキウキ気分の彼女は、結婚前に一人旅でも楽しもうと、父親の形見であるポンティアックGTOを駆って、気ままな一人旅に出る。

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愉しくニューメキシコの砂漠をぶっ飛ばしていると、突如、目の前にロン毛のインディアンが飛び出してくる。地元のギャング連中にリンチされ命からがら逃げてきたのだ。人の良い彼女はインディアンを助けようとするが、女一人で集団のギャングに太刀打ちできるわけも無く、あっさりインディアンは惨殺。ギャングのアジトに拉致された彼女は有刺鉄線グルグル巻きにされ、サディスティックに心ゆくまでレイプされる。だがガッツのあの彼女はあきらめない。腕の肉を引き裂きながら有刺鉄線の拘束から逃れ、ギャングのスキをついて、アジトから脱走を試みる。しかし、結局、無残にもサバイバルナイフで腹を抉られ、瀕死の状態で埋めにされてしまうのだった。

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一夜明けて、あるネイティブアメリカンが埋められたゾーイを発見。彼は治療のために妖しい祈祷を上げる。するとゾーイの体は空中に浮き上がり(?)、鬼のような形相になる(!?)。彼女の無念がネイティブインディアンの魂と融合したのだ(!!!??)しかしこの瞬間、ゾーイは生者ではなくなってしまった(!!!!????)

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覚醒したゾーイは茫然自失のまま、街を徘徊。電話ボックスから彼氏のデインに連絡するも聾唖である彼女は何も語ることはできない。なんとか彼に自分の窮地を伝えようとあくせくしつつふと目近くのバーに目をやると、自分を犯したギャングの一人がいた。突然、燃え上がる復讐心。

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バーにズカズカと乗り込むと、ギャングと大立ち回りを演じた果てに、彼らの腸を手で引きずり出し、頭を叩き割る。一方、連絡が途絶えたゾーイを心配する彼氏のデインは、彼女からスマホで送られてきた写真を元にニューメキシコまでやってくる。バーでの騒ぎを聞きつけた彼は、ゾーイがまだ生きていると確信し、彼女の後を追う。そしてゾーイは生ける屍となりながらも、次々とギャング共を血祭りに上げていく。

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ギャング達も黙って殺られるわけにはいかないと、無敵の彼女に対抗すべくデインを拉致。彼を餌にゾーイを呼び出して罠にはめようと画策する。

デインはゾーイに会えるのか?ゾーイの復讐は成就するのか?そしてゾーイは人間にもどれるのか?

それは最高のバカ映画

10点が最高点なら10点満点の映画。インディーズ映画の独自の無遠慮な展開。格好良いアクションに最高にゴアッゴアな描写。そして最終的には泣かせにかかるという観たいモノは全部入ってる"最高のバカ映画"だ。「アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ」に代表されるレイプリベンジ映画だと思って見ると、まったく思いもよらない展開に白目を剥くこと必須である。

いやホント、突然インディアンの亡霊が伝説の手斧とナイフを伝授する場面なんかゲシュタルト崩壊すること受け合いだ。

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↑めっちゃ目が怖いよ。

華奢な体をフワフワさせながら徘徊するゾーイが、復讐相手を見つけた時だけは、目をCGで加工し鬼の形相に。そして素手で内臓を引きずりだし、指輪物語のレゴラスのように至近距離で弓矢を連射、疾走するトラックの上で格闘し、チェーンソーとナイフで大格闘(さすがナイフ術に秀でたアパッチの取り憑いているだけはある)しまいにはキャリーよろしくトラックまで宙に浮かす。エゲつないジメジメとした拷問復讐はなく、激しい格闘シーンとゴアシーンが調和した爽快な復讐シーンが連発する。

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↑最近、腐る女体が人気である

また、最近の流行”腐りゆく女”の描写も秀逸だ。”既に死んでいる”のだから、車に轢かれようが、内臓が飛び出そうが、腕がもぎれようがお構いなし。折れた腕も骨かわりに枝をぶっさして治療、裂かれた腹から内臓を抑えるために砂を詰めたりとロックなことをやりたい放題。もちろん女性らしさも残しており、腐った体を彼に見せるわけには行かないと、必死に自分を探すデインを遠くから見守ったりするのだ。

ゾーイ役を演じたアマンダ・エイドリアンは、9が月の格闘訓練を経て撮影に臨み、結局、本作には3年も携わっていた。実はこのSavaged、企画から公開まで資金調達に苦労したため、6年間も費やしている。

監督のマイケル・S・オヘダは本作についてはこう述べている「"基本的には"アクション映画を取りたかったのだが、結果的にホラーファンへのアピールを混ぜた方が”楽しくなる”よねー。」また、死んだ人間が、超神秘的なパワーによって復讐を成し遂げるという大筋は「クロウ」からヒントを得たらしい。

オヘダはさらに、Scream Fest 2013 で”次はもうちょっと楽して金を集めたい。6年はかけ過ぎだよ・・”とも語っている。

しかし、本作は苦労した甲斐のある最高の作品である。

キャプチャスライド

クリックで変わります。(最後まで見るとネタバレ!)

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