->imdb:Dark House
顔芸!
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Review

少女が「お化け屋敷」といわれている家に忍び込むと、そこには刺殺された沢山の子供達と自らの手をディスポーザに突っ込み、放心している女が・・・。

演劇学校の学生であるClaire。彼女は14年前、目の前でキ印オババによる、児童大量殺戮を目撃したトラウマでセラピー通いだ。
担当セラピストに、「もういっそのこと、殺人の舞台になった屋敷に行って恐怖を克服するしかねぇな!」などと軽口な事を言われて凹む。

そんな折、演劇クラスの授業中に割り込んできた風変わりな男、Walstonがやってきて
「俺は、ホラーアトラクションで稼ぐ男だ!今度、大量殺人が起こったという、いわく付きの屋敷”Dark House"をホラーアトラクションに改造した!というわけで、お化け屋敷のバイト募集だ!3000ドル出しちゃうぜ!Youたち!働いちゃいなよ!」
などという。

予定調和というか、当たり前というか、"Dark House"は、過去にClaireが大量殺人を目撃してしまったお屋敷だ。やめときゃ良いのに、「こりゃ都合がいいわい!バイト代も稼げるし!」
という感じで、クラスの仲間4人と連れだってお屋敷へGO!

「へけけ!お化け屋敷だって、ブブッーー!」っとバカにしてた演劇学校の連中だが、レーザーホログラムによる、お化け屋敷のあまりのハイテクぶりに驚愕。本人たちもノリノリになるのであった。

しかし、肝心のClaireは、トラウマによる幻覚でちょっとアレな感じ。

お化け屋敷のレポートを書くために某マガジンの記者もやってきて、お膳立てが揃ったところに、キ印オババの霊が出現。お化け屋敷システムが汚染される。そして、ホログラムで合ったはずのお化け連中が実体化されてしまうのであった。

「ウハーーーッ!超リアルじゃん!」などと喜んでいる雑誌記者の2人と案内係のClaireであったが、ホログラムに硫酸をぶっかけられた記者の顔がガチで溶けちゃったから、さぁ大変!

「おいおい、こいつらはホログラムじゃねえのかよ!」っと、逃げ惑う面々であったが、次々と血祭りに。

1人生き残ったはClaireは、正体を現したキ印オババと直接対決を挑むが、ここで真相が明らかにされる。Claireは事件を目撃したのではなく、14年前の事件のトリガーであり、かつ、生き残りだったのだ!

キ印オババは、子供を家に監禁(養子か何かにして、育てていたっぽい。ただ監禁していたかどうかは判らないのだが、おそらくは学校には行っていない)し、聖書教育を強制してたガチの福音派。それに反発したClaireは、子供達全員をけしかけて地下の焼却炉で聖書を燃やしてしまい、その行為に激怒したキ印オババは、子供たちを皆殺しにしたのだ。Claireは1人、別室に隠れていたので助かっていたのである。


Claireとキ印オババのガチンコ対決!っとなったところで画面暗転。場面変わって、放心状態で包丁を床に突き立てているClaire。屋敷には、Claireに殺害されたと思われるWalstonとクラスメイトたち・・。

Claireは、精神病院に収容される。
担当の刑事曰く、「Claireは、屋敷を再訪したことでトラウマによる精神異常を発症。クラスメイト達と皆殺しにしたのだ・・。」

Claireは、本当に皆を殺したのだろうか?それとも、キ印ババアの怨念で陥れられたのだろうか?

そして屋敷には、Claire達を目撃した本当の目撃者が訪れていた・・。

顔芸ホラーとでも言おうか、とにかく登場人物の表情が秀逸な一品。設定は少し「地獄へつゞく部屋」っぽいが、設定だけである。

ジェフリー・コムズは、まあそういう役者さんなので言わずもがなですが、他の役者の表情も非常にパンチがある。TVシリーズで活躍している役者ばかりなのだが、顔見てるだけでも楽しい映画だ。




↑ババアとClaireの顔芸のすばらしさ



↑他の役者も何かオーバーフェイスアクト

< ↑顔芸の他、”いかにもな”構図がてんこ盛りなのも、嬉しい。 ゴア度は普通。オフスクリーンでの殺人シーンも多く、少し物足りない感もある。役者の殆どがクセがある顔ばかりなので、それぞれ個性的な死を描いても良さそうだったのに、非常にもったいない。目撃者だと思っていたClaireが実は当事者だったという捻りに拘りすぎて、何かが中途半端になってしまったようにも思える。 ゴアを期待しすぎると肩すかしを食うが、いつもの変わらない自己中心的な男を演じるジェフリー・コムズのハイテンションな芝居を楽しむだけでも十分楽しませてくれる一品である。

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