->imdb:I Saw The Devil
あまりのゲスさに、ケンチャナヨ精神が炸裂
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Review

嫁さんを殺されバラバラにされてしまったクール野郎が冷徹な復讐鬼となり、嫁をバラしたゲスな殺人鬼に淡々と復讐するというお話。クール野郎の無情な復讐鬼っぷり、殺人鬼のゲスっぷりのみで突っ走る144分。

まず驚くのは、そのご都合主義具合だ。

・警察が無能だ!
 嫁を殺したと思われる容疑者を片っ端からボッコボコにしていく、主人公スヒョン。
 容疑者宅を張り込みしている警官は、ものすごい目立つ行動をしているスヒョンを完全スルー。
 144分の長尺なのだから、”スヒョンは周到に警官の目を欺いた”みたいな画があってもいいんじゃねぇの。
 さらに彼らの無能っぷりは、ラスト付近でも炸裂するのだが、これはネタバレなので自粛する。
 とにかくオマエら無能すぎるぞ!
 
・後輩が万能だ!
 スヒョンは有能な国家情報院捜査官という設定なのだが、そんな彼は、何故かわざわざ後輩に
 高性能カプセルGPSを調達させたり、殺人鬼ギョンチョルの情報を掴んでいるとして
 警察にマークされてるにも拘わらず、スヒョン自身をを数日病院に入院させたり
(しかも、手配中のギョンチョルと一緒にベッド並べてだ!)するのだ。無茶が過ぎるぜ!
 しかも、この後輩は本筋に一切絡むことがない。
 
・タクシー拾ってみたら同業者!
 スヒョンは、ギョンチョルを早々に追い詰めボッコボコにするのですが、殺さない。
 ボコって、左手を潰し解放、しばらく泳がせた後、今度は右アキレス件を切断し、再度解放と
 素敵なキャッチアンドリリースかわいがりをやってのけるのだが、
 スヒョンにボコられフラフラになっているとギョンチョルを拾ってくれたタクシー。
 何故かこのタクシーに、ギョンチョルのような悪人が乗り合わせていたりする。
 ※ちなみにこのタクシーのカットは素晴らしい。

・駆け込んだ家には同業者!
 さらにフラフラになりながらたどり着いた屋敷には、何故か昔、一緒に殺しをやっていた男がいる。
 なんと男は、屋敷住人をぶっ殺して、女とヨロシクやっているところだったのです。
 いくら何でも偶然が過ぎるぜ!韓国はそんなキチガイだらけなのかよ!

っと、こんな具合で、鑑賞中から「うわぁ、なんだこりゃぁ・・」っと思うことしきり。
しかし、濃すぎる人物と描写は鑑賞者のケンチャナヨ精神を炸裂させる。

・ギョンチョルのゲス具合すげぇ!
 彼は会った人間すべてをズタズタにする男。彼に会ったが最後、身も心もズタズタにされる。
 女は犯し、男は殺す。 殺(犯)りたいときに殺(犯)る。「エボラ・シンドローム」の
 アンソニー・ウォンが演じたカイの鬼畜っぷりに次ぐキャラだ。 
 殺(犯)るためなら、ウンコだってこねくり回すぜ!彼の徹頭徹尾のゲス・鬼畜具合は、本当にすばらしい!。
 ただギョンチョル役のチェ・ミンシク、役作りなのかどうなのか不明だが、ちょっと太りすぎだろ。
 
 ↑ゲスな人(左No.2/右No.1)

・スヒョンのクール具合がすげぇ!
 冷徹な復讐鬼と化すスヒョンであるが、何をしても彼のヘアスタイルは崩れない。
 ちょっと濡れ髪をセクシーにみせたりするが、基本ニット帽みたいな髪型のままである。
 また、ギョンチョルは常にボロい服を着ているが、スヒョンは常にこざっぱりしたアウターに
 カッコイイデニムである。(ん?これはご都合主義に入れるべき?)
 前述したとおり、彼はギョンチョルを捕まえてはボコって解放するわけだが、
 ボコるタイミングは、ギョンチョルが若い女を毒牙にかけようとする直前だ。
 つまり、被害者の今後の人生にかなりのインパクトを与える事に及ぶまで、
 そう!乳が出るまで、傍観しているのだ!
 
 ↑オマエの頭はメットか?ニット帽か?

・乳がスゲェ
 そんなわけで、乳が出過ぎだ!バラバラ死体であっても、積み上げられた肢体のトップにあるのは乳!
 バラされる女は、まず乳がでる。乳!乳!乳!乳好きにはたまらないのではないか!

・死体がスゲェ
 特殊効果が良い仕事しすぎである。特に各種生首の完成度は素晴らしい。
 
兎に角、異様なテンションで、不自然な展開も気にならなくなる不思議な映画だ。
シンプルに常軌を逸した復讐劇を楽しむための映画。もの悲しい雰囲気を醸し出す音楽に騙されてはいけない。

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