Cap00088

病み病み必殺仕事人、爆誕。

作品データ

2015年 アメリカ
監督:R.D.ブラウンシュタイン
出演:サラ・バトラー、ジェニファー・ランドン、クリストファー・ホフマン

あらすじ

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数年前に凶悪な強姦被害に遭い、犯人達を皆殺しにしたジェニファー。彼女はアンジェラと名を変え、新たな町で生活を送っていた。しかし、彼女を襲った災厄は、その精神を深く傷つけ、人とのコミュニケーションが取れず、職場にも馴染めていなかった。さらには、時折、自分がレイプされた記憶がフラッシュバックしたり、自分が突拍子も無い暴力を振るう様を妄想したりと散々な甘い日に陰々滅々とするジェニファー。

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しかし、そんな彼女に転機が訪れる。セラピストの勧めで参加した性暴力被害者の自助グループで破天荒な女、マーラとであったのだ。被害者でありながらも酒場や町で飄々と男をなじるその姿に感化されていくジェニファー。自助グループの少女を虐待する継父を2人で闇討ちするなど、友情を深めていく。しかしある日、マーラは殺されてしまう。元彼ニコラスに殺されたのだ。意気消沈するジェニファーだったが、証拠不十分で釈放されるニコラスを釈放されたことを知ると、彼を抹殺すべく夜の町を繰り出していくのだった。

Cap00119

レビュー

2010年のリメイクからフランチャイズ化に成功したI Spit on Your Grave。そこそこに評判のよかった1作目、舞台を都会に移し人身売買をネタにムチャクチャやってのけた2作目とホラー映画の定石にそってブルータル化が進み、ファンはホッコリホクホク顔であったことだろう。
しかし、この3作目では虐待・レイプからのゴアゴア復讐劇というテンプレートを破棄してしまったのだ。
ストーリーは1作目の数年後。穴という穴にチンコを突っ込まれた被害者ジェニファーは、辛うじて生き抜いている。しかし、精神はバリ病み。レイプ被害や復讐の後遺症か、突然男を暴行する衝動に耐える日々だ。その衝動は女友達の死により爆発。性暴力被害自助グループ仲間を襲ったレイピスト共を片っ端から血祭りに上げていくという、病んだ無料必殺仕事人に変身する。

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サブタイトルが「復讐するは我にあり」であることからも、復讐パートをメインに据えたかったことがわかる。だが「レイピスト共を片っ端から血祭りに上げていく」と書いたものの、実際はジェニファーが手を染めるのは3名程度だ。当然、警察の問題も出てくるわけで、早々と連続殺人を犯すわけにも行かないのであろう。
これのシフトチェンジを物足りないと思うか、新しい試みとして好意的に受け取るかそれぞれだが、今のところ前者の意見が多いようである。

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俺としては、同じを事を3回繰り返さなかったことだけでも評価に値すると考えている。その上、シリーズで必ず描かれる、チンコとケツマンコの破壊描写が秀逸。これだけでも相当頑張っていると思う。それほどに本当に今回は豪快。そのシーンだけでも本作は観る価値はあるし、ジェニファーの暴力衝動のフラッシュバックも熟れており、ドラマパートも丁寧。おそらくはジェニファーを主役に据えての新シリーズへの布石となる作品と考えられる。(じゃないと困るんだよ・・・)

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